防衛省専門職員

防衛省専門職員は防衛省が独自に実施する採用試験です。防専は国家公務員法上は特別職の国家公務員です。ただし、国会職員(立法権に関わる)や裁判所職員(司法権に関わる)など他の特別職とは異なり、防専は防衛省という行政機関に勤務するため、専門性の高い国家公務員であり、行政系・事務系公務員の一種といえます。

防専の採用試験は、語学(英語、中国語、朝鮮語)と国際関係(英語、中国語、朝鮮語)の区分に分かれます。

語学区分
1次試験:基礎能力試験(択一式)、専門試験(記述式)、論文試験
2次試験:口述試験(個別面接)、身体検査
国際関係区分
1次試験:基礎能力試験(択一式)、専門試験(記述式)、専門試験(択一式)、論文試験
2次試験:口述試験(個別面接)、身体検査(参考とするため、性格検査を実施)

防専の基礎能力試験は以下の通り、同日実施の国家専門職の共通問題が導入されています。

基礎能力試験(合計40問)は、同日実施の国家専門職(大卒)(国税専門官、財務専門官、労働基準監督官など)の間では、全く同じ共通問題です。国家一般職大卒・地方上級レベルの標準的な大卒公務員の試験勉強で対応できます。

  • 知能分野 27題→文章理解 11題、判断推理 8題、数的推理(一部の国家専門職や防専では「数的処理」)5題、資料解釈 3題
  • 知識分野 13題→自然・人文・社会(時事を含む) 13題
  • 数的処理(判断推理、数的推理、図形、空間)→判断推理8、数的推理5出ます。この2科目だけで基礎能力試験の3割以上を占め、真っ先に取り組むべき最重要科目です。
  • なお、国家専門職の一部や防専では、数的推理を「数的処理」と呼びます。
  • 文章理解→現代文6、英文5で古文は出ません。やはり出題数が多く、必ず勉強すべき科目です。
  • 資料解釈→3問出ます。コツコツとしっかり取り組むことで学習効果の高い科目です。
  • 社会科学(時事対策を含む)→時事が3問、法律、政治、経済が各1問出ます。一般知識(知識分野)では最もウェイトの高い重要分野です。
  • 人文科学→日本史、世界史、地理、倫理思想が各1問出ます。ここを落とす受験生は少なく、やはり勉強すべき分野といえます。
  • 自然科学→生物(または地学)、物理、化学が各1問出ます。優先度は低いものの、典型問題・基礎問題だけでも勉強すると点が取りやすい分野です。

大卒公務員の教養試験(基礎能力試験)は、区分(職種)を問わず共通の試験内容が一般的です。教養試験対策(大卒)に使える参考書・問題集について、当サイトでは、大卒公務員の教養試験(基礎能力試験)で対応しています。

専門試験(記述式)は語学試験です。語学・国際関係のどちらの区分も同じ問題です。英語の場合、英文解釈2、語彙問題1、英文法1、英作文1の計5題課されます。このほか、語学・国際関係のそれぞれにおいて、ロシア語、中国語、朝鮮語などの区分に分かれます(すべての語学区分が毎年実施されるわけではなく、採用予定がある語学区分のみ実施されます)。

専門試験(択一式)は、国際関係区分のみ課されます。計30題で内訳は、国際関係論10、安全保障論9、外交史1、国際政治学2、国際機構論2、比較政治学2、国際法2、国際経済学2です。

防衛省専門職員の傾向と対策

防衛省専門職員は1年程度の学習期間が理想的ですが、大学4年になる頃、つまり半年前後の試験勉強で合格する方も多いと思います。語学や国際関係の既習者であれば問題演習中心の学習で、数ヶ月未満で合格される方もおられると思います。

防衛省専門職員の専門試験(記述式)は外国語試験です。当サイトでは英語試験に関して、防衛省専門職員の参考書:英語試験で対応しています。

専門試験(択一式)は国際関係区分のみ課されます。防衛省専門職員の参考書:専門択一対策で包括的に試験勉強を取り上げています。

論文試験のうち、国際関係区分は実質的に安全保障論の専門記述試験に近いといえます(→防衛省専門職員(国際関係区分)の論文試験)。語学区分はそこまで専門的ではありませんが、やはり頻出テーマには明らかな傾向が見られます(→防衛省専門職員(語学区分)の論文試験)。当サイトでは、防衛省専門職員の参考書:論文試験で取り上げています。

防衛省専門職員では個別面接が課されます。また、官庁訪問はありませんが、試験後に採用面接が実施されます。これについては防衛省専門職員の面接試験・採用面接対策で説明しています。しっかりと準備しておきましょう。

防衛省専門職員は、基礎能力試験、専門試験、英語試験を並行して勉強するのはもちろんですが、論文試験も早い時期から専門試験と連動して頻出テーマを攻略しておくことをおすすめします。各区分の試験問題について、以下の記事で取り上げています。

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