公務員福祉職・心理職の合格知識

今回取り上げる公務員試験の参考書は、三修社の「公務員福祉職・心理職の合格知識」です(以下のリンクは、それぞれの名称によるアマゾン(Amazon.co.jp)の検索結果ページを含みます)。

本書は、国家総合職(旧・国家1種)の人間科学区分、家庭裁判所調査官補・総合職大卒、法務教官、地方上級の福祉職・心理職を想定した要点整理型参考書です。それに加え、記述式対策を掲載した貴重な教材です。

もちろん、法務省専門職員・人間科学区分(矯正心理専門職/法務教官/保護観察官)や地方上級以外の地方公務員など、福祉系・心理系公務員の方なら幅広くおすすめできます。

公務員福祉職・心理職の合格知識」は、○×の一問一答集と記述式対策で構成され、A5判サイズ・約270ページという比較的コンパクトに凝縮された参考書です。

掲載対象は、福祉系科目では社会福祉概論、福祉の専門職、社会保障論、地域福祉論、児童福祉論、高齢者福祉論(老人福祉論)、社会福祉援助技術、社会学では社会学の歴史、諸概念、社会学各論、社会調査、社会病理学、心理学では心理学概論、児童・発達心理学、社会心理学、教育学は教育学概論、養護教育です。

また、記述式対策の章では、国家公務員はもちろん、東京都1類、東京都特別区1類など入手困難な地方公務員の過去問と模範答案を掲載しています。記述式に関しては解説が無く答案例も参考になりにくいものの、どんな出題が知るか過去問のチェックだけでも使える価値がある良書です。

本書は改訂がされておらず、内容が古いという点がありますが、心理系分野に関しては気にする点があまり無いといえます。その一方、福祉系分野に関しては、現在では使われない古い名称や、法改正以前の記述が目立ちます。

このため、本書を使う場合は、知識のインプットの中心教材としては使わないことをおすすめします。福祉系公務員であれば、毎年改訂されている社会福祉士国試向けの教材のなかから、当サイトでも公務員試験にとても適切な良書を選んで取り上げています。

その一方本書は、記述式試験の過去問を掲載している点が非常に大きなメリットです。これは受験予備校に通う方以外ではなかなか入手出来ず、福祉系・心理系公務員を独学で目指す方なら、本書を出題傾向を知る判断材料として使うことは、おおいにおすすめできます。

公務員福祉職・心理職の合格知識」は、市販の教材で福祉系・心理系公務員の過去問をベースにして頻出事項を習得できる参考書として非常に貴重です。導入本として択一式の基礎~標準的な範囲は一通りカバーしていますし、記述式の過去問を知るだけでもおすすめできます。

より本格的な参考書や問題集に比べると本書は「記述式対策のついた一問一答集」という、最もコンパクトで手っ取り早く頻出事項を知り、随時実力を確認できる用途に向いています。学習を積んできた方が、重要事項を総チェックする用途に向いています。

本書だけでは試験対策全部を網羅することにはなりませんが、本書を手始めの1冊として取り組みつつ、当サイトでも取り上げてきたテキストや過去問集をうまく組み合わせ、重要事項に的を絞って効率的に独学することが可能です。

公務員福祉職・心理職の合格知識」は、大学などで福祉・心理の学習経験がある方なら、公務員を志望した時点から真っ先に入手し、一問一答で随時確認しながら、「どこを勉強すべきか」の優先順位をつける参考にする指針的なアイテムとしておすすめします。