判例集(大卒公務員)

今回は公務員試験の参考書のうち、判例集を取り上げます。判例集とは文字通り、法律科目の重要な判例を収録した教材ですが、国家総合職レベルとその他のレベルでは勉強すべき内容が違っていきます。

国家総合職などの判例集

まず、国家総合職レベル、特に記述対策においては、判例集は公務員試験向けのものではなく、専門書に準じたものを使うべきです。高度な公務員試験においては、判例集自体が本試験の元ネタ=タネ本となっていることが広く知られています。

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国家総合職レベルなら「判例百選」は記述科目はすべて揃え、それ自体を論点集として判旨を読み込んで理解することをおすすめします。また、「重要判例解説 有斐閣」は最新版だけでなく、3~5年分を中古で購入するなどして入手し、最低でも記述科目や憲法・行政法・民法はやはり論点集として読みこむ、できれば択一科目も着手しておくことをおすすめします。

国家総合職、国会職員(衆議院・参議院の事務局職員)、裁判所総合職では、判例そのものを取り上げる問題が非常に多く出題され、最新判例も高い割合で出題されます。これらは必ず行っておくべき試験勉強といえます。

これとは別に、論点集ではなく過去問演習のたびに随時参照して出題されたことの判例を確認し、頭に叩き込む用途として、「有斐閣判例六法」をおすすめします。岩波書店が六法の刊行を終了したため、国家総合職・国会職員・裁判所総合職レベルの判例六法としては、この有斐閣一択ではないかと思います。

地方上級・国家一般職などの判例集

地方上級、国家一般職、国税/財務/労基や裁判所一般職などその他の公務員試験においては、判例百選ほどの専門的な判例集は必ずしも必要ではありません。

ただし、記述科目がある方に関しては、上で述べてきたような国家総合職と同様の教材の投入も考慮し、徹底的な論点整理を検討すべきかと思います。

一方、択一対策の判例集を用意するとすれば、「公務員試験六法 三省堂」がおすすめできます。条文と判例を手っ取り早く確認できる判例つき法令集であり、公務員試験受験生の間で幅広く使われています。

以前は岩波の「基本判例六法」がありましたが、先述の通り岩波書店は終了しています。また、TACの「公務員試験 試験に出る判例これ1冊」もよくまとまった良い本ですが、改訂がされておらず、最新判例への対応という点で不安が残ります。

このため、地上・国一などの択一対策で言えば、やや分厚い本とはいえ、「公務員試験六法」が、改訂が続いている法令集として最も最適ではないかと思います。

当然ながら「公務員試験六法 三省堂」は単独で読み進めるものではなく、過去問演習のなかで登場した判例を確認し、該当箇所を読み込んでしっかりと理解を定着させるためのものです。使い方次第で無駄にもなり、有益にもなることに留意すべきでしょう。

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