人文科学(高卒)

今回は高卒程度公務員試験の人文科学を取り上げます。

人文科学(高卒)の科目別出題数

国家公務員では以下の科目別出題数です。同日実施の国家一般職高卒と税務職員は、基礎能力試験(教養試験)は同じ共通試験が課されます。

税務職員以外の「国家専門職」(刑務官、入国警備官、皇宮護衛官[高卒]、航空保安大学校、海上保安大学校、海上保安学校、気象大学校)は、試験日程が異なれば問題自体は違いますが、科目別出題数は以下の通り同じです。

科目 国家一般職
税務職員
国家専門職 裁事一般職高卒
日本史
世界史
地理
思想・倫理
国語
英語

地方公務員(東京消防庁以外の消防官を含む)では以下の傾向を示します。東京都特別区3類は一般知識(知識分野)は選択解答制です。

※東京消防庁以外の消防官(高卒)は、政令指定都市は地方初級、政令指定都市以外の市町村や消防組合では当該自治体との同じ共通問題が一般的であり、以下の地方初級、市役所が参考になります。

科目 地方初級 東京都3類 特別区3類 市役所
日本史
世界史
地理
思想・倫理
国語
英語
文学・芸術

警察官(警視庁含む)、東京消防庁では以下の傾向を示します。東京消防庁以外の消防官(高卒)は、先述通り上記の地方初級と市役所が参考になります。

科目 警察官高卒 警視庁警察官
3類
東京消防庁
3類
日本史
世界史
地理
思想・倫理
国語
英語
文学・芸術

人文科学(高卒)の傾向

高卒程度公務員試験の場合、人文科学は一般知識(知識分野)のなかで最も出題数の多い試験であり、重要分野といえます。ただし、東京消防庁は自然科学の出題数が最も多い試験であり、裁事は社会・人文・自然科学が3分の1づつ出題される試験です。

公務員試験によって基礎能力試験(教養試験)の総問題数が異なることを考慮しても、どの試験の場合も、日本史、世界史、地理は出題数の多い重要科目と言えますし、国語も東京都や裁事を除けば、出題数が多い重要科目といえます。

あとの3科目(思想・倫理、英語、文学・芸術)は、警視庁で英語が3問出る場合を除けば、そもそも出題科目では無い、あるいは出るとしても1問という科目です。

このため、どの科目も2~3問は出るという社会科学に比べると、人文科学は志望先や科目によってメリハリを付けるべき要注意分野といえます。

一般的に社会科学は時事問題と連動しており、多くの受験生が取りこぼすことの無い最重要分野であり、人文科学はそれに準じて、科目によって取り組み方を変えるべき重要分野と言えます。

高卒程度の人文科学の場合も、メイン教材としてはスー過去をおすすめします。ただし、人文科学という分野の特性も踏まえて、勉強するタイミングや勉強法には注意が必要です。

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人文科学(高卒)の勉強法

高卒程度公務員試験の人文科学においても、試験勉強の中心には「新・初級スーパー過去問ゼミ 人文科学」をおすすめします。参考書部分の要点整理と、本格的な過去問演習が一体となった過去問集と呼ばれる完結型教材です。

本書は、テーマごとに「要点のまとめ」(要点整理部分)で知識のインプットを行い、重要問題(代表的な例題)と実戦問題(過去問演習)を通じて、全く初めて学ぶ科目でも知識ゼロから本試験まで備えることができる優れた定番教材です。

人文科学の教材にもさまざまな良書があるのですが、初学者でもどれか1冊に絞って本試験を乗り切れるものとなると、頻繁に改訂されており、あらゆる公務員試験に対応できるスー過去をおすすめします。

この教材の良いところは、実戦問題のなかで特に学習効果が高い問題には時計マークのアイコンがついており、時間的な余裕が無い受験生の場合も、重要問題とアイコン付きの実戦問題だけで、スピーディーにこなせる点です。

他の教材では、同じ実務教育出版の「完全マスター」や「一般知識らくらくマスター」もよくまとまった良書ですが、2010年以降改訂されておらず、直近の過去問や最新の傾向を踏まえていない点でおすすめはしにくいと思います。

また、東京アカデミー(七賢出版)の「国家公務員・地方初級 日本史・世界史・地理・思想 オープンセサミシリーズ」「国家公務員・地方初級 文章理解・国語・文学・芸術 オープンセサミシリーズ」も、要点整理・解説の記述が非常に精度が高く、参考書代わりと割り切るなら十分おすすめできます。

オープンセサミは東京アカデミーの受講を前提にしており、基礎問題が中心で十分な問題量とはいえず、問題の解説も非常に簡素です。

しかし、図表・グラフや色分けを多用した要点整理部分は、説明も適度な分量であり、スー過去をメインにしつつ知識不足を補充するインプット教材として併用するなら、おすすめできる良書です。

公務員試験の場合は、単に知識を知っていれば解けるという問題ではありません。択一式という形式のなかで、いかに知識を駆使して公務員試験特有の出題のクセを見抜けるかも重要です。

人文科学の場合、数的推理・判断推理や社会科学を一巡した後に取り組むことが望ましい重要分野です。本試験までに「新・初級スーパー過去問ゼミ 人文科学」を3回でも5回でも繰り返し、問題を解く中で知識をどう活かして解くかという訓練を行っていけば十分といえます。