警察官(大卒程度)

警察官は都道府県ごと(東京都は警視庁)に行われる地方公務員試験です。

警察官の採用試験は大卒程度と高卒程度に分かれており、自治体によって「警察官A」と「警察官B」、「大卒程度」と「高卒程度」、「上級」と「初級」などの名称で区別して実施することが一般的です。

なお、警視庁と埼玉県では、1類(大卒程度)、2類(短大卒程度)、3類(高卒程度)という名称を用いており、短大卒程度の採用試験を行っています。このほか、短大卒程度の採用がなくても、大卒程度=1類、高卒程度=3類という名称を使用する自治体もあります。

警察官の採用試験は、男性と女性を分けて行う自治体が一般的です。どちらの場合も試験内容自体は同じですが、身体基準の一部の項目が性別に応じて異なります。また、一部の自治体では、女性の場合に大卒程度・高卒程度の区別を行わない試験も見られます。

警察官の採用試験では、過半数の県で「共同試験」が導入されています(ただし、男性のみ導入されており、女性には適用されていません)。共同試験は、複数の県が合同で1次試験を行い、A県が不合格でもB県で合格する可能性がある、という仕組みです。

共同試験を行う警察官採用試験の場合、3つ以上の県が合同で行っても、志望できるのは第二志望までで、受験地を志望する場合は第一志望にしなければならない、などの条件付きが一般的です。

共同試験は、一方の県が1次不合格でも、他方の県が1次合格なら、そのまま他方の県の2次試験を受験できる、という仕組みです。共同試験は、出身地などにこだわりが無ければ警察官への道が広がる制度といえます。もちろん、第一志望以外に関心が無い方は、第二志望の2次受験を辞退することもできます。

警察官の受験資格は、学歴要件、年齢要件、身体基準などが挙げられます。このうち学歴要件は、特に大卒程度の試験では、大卒(見込)を要求する自治体が多いといえます。その一方、年齢要件は、事務系公務員などに比べて、比較的幅広く設定される傾向が見られます。

また、警察官の身体基準の目安は以下の通りです。女性の身長・体重は、もっと低くても良い自治体もあります。個々の自治体については、受験案内で明記されるため、必ず確認しましょう。

  • 身長:男性 おおむね160cm以上/女性 おおむね154~155cm以上
  • 体重:男性 おおむね47~48kg以上/女性 おおむね45kg以上
  • 胸囲:男性 78cm以上/女性 自治体によっては規定があります
  • 視力:両目とも「裸眼視力で0.6以上」または「矯正視力が1.0以上」
  • 色覚:正常であること(警察官としての職務執行に支障がないこと)
  • 聴力、疾患、その他:警察官としての職務執行に支障がない身体的状態であること

警察官採用試験(大卒程度)の1次試験は、最も集中するのは5月半ばと7月上旬であり、同一日なら全国的に共通の問題が出題されます。これらを「5月型」「7月型」と呼びます。このほか、9月半ばにもいくつかの自治体が集中的に実施する日程が見られます。

警察官(大卒程度)の1次試験は、最も早い自治体で4月下旬に実施するところもあります。また、1年に2回以上採用試験を行う自治体もあります(複数回試験)。

複数回試験を行う自治体のうち、どの時期の合格者でも翌年4月に一括採用する自治体では、受験資格や試験種目がほぼ同じです。また、1回めの不合格者でも2回めの受験が出来る自治体が一般的であり、受験機会をより多く確保できます。

その一方、複数回受験を行う自治体のうち、採用の時期も異なる場合(翌年4月採用と受験年度の10月採用など)、事実上既卒者に限定した試験を行う自治体が多く見られます。

警察官(大卒程度)の採用試験では、教養試験(択一式)、論文(作文)試験、適性検査、面接試験、身体検査・体力検査が課されます、大部分の自治体では1次試験、2次試験まで行いますが、なかには3次試験まで実施する自治体もあります。

教養試験は、大半の自治体で50問・全問解答制で一般知能(知能分野)と一般知識(知識分野)がほぼ同数出題されます。まれに、解答数が40~45問だったり、選択解答制を導入している自治体もあります。

論文(作文)試験は、警察官(大卒程度)の場合、ほとんどの自治体が60~120分、600~1200文字です。

適性検査は警察官(大卒程度)の場合、性格検査、適性検査の名称で課されることがあります。クレペリン検査、Y-G検査など、一般的な適性検査の内容であれば、特別な準備や試験勉強などは不要です。

警察官(大卒程度)の採用試験では、すべての自治体で個別面接が実施されます。このほか、面接試験を複数回行ったり、集団面接や集団討論を行う自治体もあります。

身体検査は、視力検査、色覚検査、聴力検査、運動機能の検査、医師の診察、レントゲン検査、血液検査(貧血検査、肝機能検査、血中脂質等検査、血糖検査)、尿検査などを行う自治体があります。自治体によっては、身体測定、身体精密検査などとも言います。

体力検査は、垂直跳び、立ち幅跳び、握力、腕立て伏せ、上体起こし(腹筋)、反復横跳び、持久走、シャトルラン(折り返し走)、バーピーテストなどが課されます。

このほか、警視庁では国語試験が課されます。これは漢字試験です。さらに、自治体によっては柔道や剣道の実技試験を行う自治体もあります。

警察官の採用試験では、資格(段位)加点制度が一般的です。柔道・剣道で一定以上の段位を満たした方は、採用試験において一定点が加点されます。一部の自治体では、この他のスポーツ歴(全国規模の大会の出場経験など)でも同様の加点を認めています。

また、自治体によっては、英語/中国語/韓国語・朝鮮語、財務/簿記、情報/情報処理の資格取得者に一定点の加点を認める場合もあります。この基準は、例えば英語の場合なら、TOEICや英検など、自治体によって細かく決められています。

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