国立国会図書館(大卒)

国立国会図書館は、行政権から独立した国家公務員(国家特別職)ですが、立法権に資する事務の権限を持った事務系公務員です。

国立国会図書館職員の試験内容

国立国会図書館総合職
1次試験:教養試験(多肢選択式)120分
2次試験:専門試験(記述式)120分、英語試験(記述式。長文読解)60分、小論文試験60分、個別面接、(参考として性格検査を実施)
3次試験:集団討論、個別面接
国立国会図書館一般職大卒
1次試験:教養試験(多肢選択式)120分
2次試験:専門試験(記述式)90分、英語試験(記述式。長文読解)、個別面接、(参考として性格検査を実施)
3次試験:個別面接

試験案内では、1次試験の教養試験(多肢選択式)および2次試験の英語試験は、総合職/一般職大卒で共通問題だと告知されています。

国立国会図書館では教養試験(択一式)の試験問題は公表されておらず、総問題数や科目別出題数も告知されていません。地方上級や国家一般職大卒レベルの標準的な問題もありますが、高度な難問の割合が多く、国家総合職レベルの問題に取り組むべきだといえます。

教養試験(基礎能力試験)は、国家総合職レベルを見据えた大卒公務員の試験勉強が必要です。一般的な公務員試験とはやや異なる傾向に留意すべきで、以下の分野別・科目別の対策が挙げられます。

  • 数的処理(判断推理、数的推理、図形、空間)→2科目で教養の3割程度を占める最重要科目です。国立国会図書館においても、真っ先に勉強すべき最重要科目といえます。
  • 文章理解→英文と現代文がほとんどで、古文は0~1問です。教養の2割程度を占める重要科目ですが、問題練習の積み重ねで得点源にできる科目です。
  • 資料解釈→以前は2~4問出ていましたが、最近では1問しか出ていません。国立国会図書館においても、コツコツ勉強しておけば得点が取れる学習効果の高い科目ではあります。
  • 社会科学(時事対策を含む)→公務員試験でここを落とす受験生は少ないといえます。時事問題と政治、経済、社会をバランスよく、必ず勉強すべき分野です。
  • 人文科学→日本史、世界史、地理、思想・倫理、文学・芸術がまんべんなく出ます。特に文系の方は、国立国会図書館でここを落とす受験生は致命的ともいえます。
  • 自然科学→生物、化学、地学、物理からまんべんなく出ます。一般的な公務員試験に比べてやや多めであり、手抜かりなく勉強すべき分野です。

国立国会図書館の教養試験(基礎能力試験)は、数的処理が最重要科目ですが、文章理解、資料解釈も必ず取り組むべきです。また、他の公務員試験と違って一般知識(知識分野)では社会・人文・自然の割合がさほど変わらず、どの分野も偏りなく勉強すべきといえます。

大卒公務員の教養試験(基礎能力試験)は、区分(職種)を問わず共通の試験内容が一般的です。教養試験対策(大卒)に使える参考書・問題集について、当サイトでは、大卒公務員の教養試験(基礎能力試験)で対応しています。

総合職/一般職大卒とも、専門試験(記述式)は、法学(憲法、民法、行政法、国際法から受験時に2科目選択)、政治学、経済学、社会学、文学、史学(日本史、東洋史、西洋史から受験時1科目選択)、図書館情報学、物理学、化学、数学、工学・情報工学(工学全般、情報工学から受験時に1科目選択)、生物学のうち、あらかじめ1科目選択します(申込時に申請)。

ただし、専門試験(記述式)は総合職は120分、一般職大卒は90分間です。総合職受験者は最初の90分は一般職大卒と共通の問題を解き、引き続き残りの30分で総合職独自の問題が課されます。

総合職受験者は、共通問題を90分を超えて解くことはできません。なお、法学の総合職独自問題は、共通問題で選択した2科目のうちから1科目を選択します。

どれを選択する場合でも、共通問題、総合職独自問題ともに、非常に詳細で高度な論述が要求される国家総合職レベルの試験勉強が必要だといえます。

例えば法学では、共通問題でも重要な判例や論点をベースにした事例問題が頻出です。政治学では説明問題や論述問題が中心とはいえ、出題範囲は非常に多岐にわたっており、しっかりとした幅広い学習が必要です。

経済学ではかなりの程度の論述と数学の知識が試され、社会学も社会調査などを含め各領域に踏み込んだ出題が多いといえます。このほか、国立国会図書館では文学や史学といった人文系科目、物理学や高額・情報工学といった理系科目も国家総合職レベルといえます。

専門試験(記述式)の過去問は、直近3カ年分が公式サイトで公開されています。これを参考にしつつ、当サイトでの国家総合職の専門記述対策に関する記事を参考になさってください。

小論文試験や集団討論は、総合職にのみ課されます。過去の試験問題や対策については、国立国会図書館の小論文試験/集団討論の過去問(総合職)で取り上げています。

総合職の2次試験の合否は専門試験(記述式)、英語試験(記述式)、個別面接を総合して決定します。小論文試験は2次試験合格者だけが評価の対象となり、最終合否の決定に加えられます。

また、英語試験(記述式)は総合職・一般職共通の問題であり、長文読解だと明記されています。空欄の補充や語順の並び替え、下線部和訳といった小問が出ています。課題文は文化・スポーツ・生活習慣やインターネットを題材にしたものが多く、以前は英検1~準1級レベルでしたが、最近は英検2級に近いレベルまで易化する傾向が見られます。

国立国会図書館の特例制度

なお、国立国会図書館の総合職、一般職大卒には特例制度があります。受験申込の際に特例制度を希望して各試験種目を有効に受験すると、総合職において不合格となった場合には一般職大卒の受験者として扱われ、改めて一般職大卒受験者としての合否判定がなされます。これは1~3次試験すべての段階で適用されます。

総合職試験は一般職大卒の試験科目・問題を包含するように構成されています。このため、総合職試験が不合格であった場合には総合職だけに課された科目・問題を除外して成績が集計され、一般職大卒受験者と公平に比較して各試験段階での合否が決定されます。

ただし、国立国会図書館総合職の試験を一種目でも欠席又は棄権した場合は、特例の取扱いを受けられない点に注意しましょう。