国家総合職

国家総合職は、「院卒者試験」と「大卒程度試験」に分かれます。それぞれ、以下の試験区分に分かれます。

  • 院卒者試験(9区分)→行政、人間科学、工学、数理科学・物理・地球科学、化学・生物・薬学、農業科学・水産、農業農村工学、森林・自然環境、法務
  • 大卒程度試験(11区分)→政治・国際、法律、経済、人間科学、工学、数理科学・物理・地球科学、化学・生物・薬学、農業科学・水産、農業農村工学、森林・自然環境、教養

国家総合職の一次試験は例年春に実施され、院卒者試験と大卒程度試験は同日実施されることが通例です(「春試験」)。ただし、院卒者試験の法務区分と大卒程度試験の教養区分は、秋季に実施されます(「秋試験」)。

院卒者試験の法務区分は、法科大学院の修了および司法試験の合格者であることがが受験資格という区分です。

また、大卒程度試験の教養区分は、既存の試験区分以外の専攻分野の学生、外国の大学の卒業生、民間企業経験者など多彩な人材の採用を目的として設置された区分です。

大卒程度の教養区分は、受験資格が20歳以上となっており、既卒者だけでなく、大学3年次と大学4年次のどちらも受験することが可能です。このため、一般的に大学3年以上の方は、国家総合職に関して最大3回の受験のチャンス(前年の秋→翌年の春と秋)があることになります。

国家総合職の春試験の1次試験では、院卒・大卒どちらの場合も択一式の基礎能力試験(教養試験)と専門試験が課されます。このうち、基礎能力試験は院卒30問、大卒40問で、専門試験は院卒・大卒ともに解答数40問です(専門試験の総問題数は区分によって異なる)。

また、春試験の2次試験では、院卒者では専門記述試験(記述式の専門試験)、政策課題討議試験、人物試験が課され、大卒程度では専門記述試験、政策論文試験、人物試験が課されます。

国家総合職の春試験では、専門試験は択一式も記述式も、院卒者と大卒程度において、基本的に共通の問題が出題されます。名称が同じ試験区分なら、院卒者も大卒程度も専門試験は共通問題が基本です(択一式・記述式とも)。

また、院卒者の行政区分は政治・国際系、法律系、経済系から選択する方式となっており、やはり基本的に大卒程度の政治・国際、法律、経済の各区分と共通の問題が出題されます。

政策課題討議試験は、6人1組のグループを基本とし、英文を含む資料が配布され、レジュメ作成→個別発表→グループ討議→討議後の個別発表、という試験が実施されます。

政策論文試験は、人事院の試験案内によれば、「政策の企画立案に必要な能力その他総合的な判断力及び思考力についての筆記試験」であり、「資料の中に英文によるものを含む」とされています。実際には、さまざまな参考資料が添付され、非常に高度な記述が要求される論文試験といえます。

国家総合職では院卒者・大卒とも、2次試験で人物試験が課されます。これは面接試験(個別面接)です。

国家総合職の場合、合格=採用ではありません。国家総合職の合格者は、「官庁訪問」というプロセスを経て、具体的に各府省からの内定を自ら勝ち取る必要があります。

国家総合職では、1次試験の合格発表後から、人事院主催の官庁合同業務説明会や各府省が実施する業務説明会が行われます。受験者は2次試験に備える一方で、こうした説明会にも参加する必要があります。

実際の官庁訪問は最終合格の発表後から開始されます。官庁訪問には人事院が定めたり、各府省が申し合わせた事柄に基づく細かいルールが設定されています(クール制や同一官庁の連日訪問禁止期間など)。

官庁訪問では各府省の拘束時間が長いことが一般的で、1日がかりということも珍しくありません。多くの場合、官庁訪問では採用面接が繰り返されます。当サイトでも、官庁訪問に関しては特にさまざまなルールや注意点について説明しています。

国家総合職の官庁訪問は、春試験では院卒者/大卒や区分を問わず全ての受験者に適用される共通の統一ルールが設定されます。その一方、秋試験の2区分(院卒者の法務区分、大卒程度の教養区分)はそれぞれ個別にルールが設定されます。

当サイトでは、国家総合職(大卒)のすべての区分の試験内容と試験対策について、以下の区分別の記事で取り上げています。