公務員の年金の平均は?

今回は、公務員の年金の平均額について取り上げます。

公務員の年金は平均的にいくらか?

公務員の年金の平均(月額)は、国家公務員で22万4千円、地方公務員で23万2千円です。国家・地方合わせて、22~23万円といったところです。

その一方、厚生年金の受給平均額(月額)は16万5千円~16万9千円で、17万円弱といったところです。公務員と民間企業の会社員では、年金の平均月額でおよそ5万円前後の格差があるといえます。

ただし、この数字は、2005~2012年にかけての厚生労働省の調査や国家公務員共済組合および地方公務員共済組合の財政報告に基づくものです。この時期は、公務員と民間企業の年金制度が別々だった時代のものです。

従来、公務員の年金は共済年金、民間企業の年金は厚生年金という枠組みで別々のものでしたが、年金の平均支給額を見ても分かる通り、官民の格差が問題とされました。

このため、2015年(平成27年)10月から共済年金と厚生年金は統合され、厚生年金に統一するという「年金一元化」が実施されました。

年金一元化以降の公務員の平均受給額は?

年金一元化以降、公務員の平均受給額は若干下がりましたし、保管料負担が新たに発生しています。ただし、官民格差の解消というほどではなく、相変わらず公務員の年金支給額は、平均的に見ても民間企業より優遇されているといえます。

そもそも年金は、全ての国民に加入義務がある基礎年金(国民年金)の上に、公務員は共済年金、会社員は厚生年金という2階建て部分がありました(ちなみに自営業者やフリーターなどの2階部分は国民年金基金)。

さらに公務員には、共済年金の「職域加算」という、いわば3階部分が存在しており、これが年金の平均受給額を見ても、民間より高い原因とされてきました。

このため共済年金と厚生年金を統合し、職域加算も廃止することで、公務員の年金の優遇を解消しようとしたのが年金一元化の措置です。現在では公務員も民間企業も、厚生年金に加入することになります。

しかし、厚生年金に統合されたあとも、公務員への年金の平均受給額は、相変わらず民間よりも高い水準にあります。確かに職域加算は廃止されましたが、これに代わって「年金払い退職給付」という上積み部分が創設されたためです。

かつての職域加算は全て終身年金で、この部分の掛け金は無しであり、賦課方式というものでした。これに代わる年金払い退職給付とは、半分が有期年金(10年間または20年間)で半分は終身年金、新たに保険料の負担が必要となり、積立方式を採用するといった変更が見られます。

ちなみに、平成27年9月までに加入期間がある方は、職域加算の対象であり、平成27年10月以降は年金払い退職給付の対象となります。

つまり、これから公務員になる方は年金払い退職給付のみが受けられますが、加入期間によっては、両方を受給できる方がいるということです。

さて、年金一元化によって、公務員と民間企業の間の平均的な年金支給額は、若干の是正が見られたものの、劇的な変化にはつながらず、やはり公務員は年金の面でも優遇されているといえます。

総じて言えば、年金一元化はドラスティックに年金の官民格差を解消するというのではなく、公務員と民間企業の年金の枠組みを統一し、緩やかに穏健な制度改革を志向したものといえます。

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