教員採用試験の参考書

今回は、教員採用試験の参考書を取り上げます。

(以下のリンクは、それぞれの名称によるアマゾン(Amazon.co.jp)の検索結果ページを含みます)

教員採用試験の参考書:インプット本

教員採用試験の参考書のうち、重要事項を習得するインプット本は必ず必要だといえます。メイン教材で試験範囲を一通り習得し、要点整理型参考書で総チェックや再確認が定石かと思います。インプットを効率よく重要事項に絞りたい方は、要点整理型参考書に絞ることを検討しても良いでしょう。

もちろん、インプット本は知識や解法の習得にとどまり、理解した重要事項を駆使して実際の問題を解く実力を身につけるには、後述する問題集や演習書の併用が欠かせません。

メイン教材

教員採用試験のメイン教材といえば、教職教養、一般教養、小学校全科では、「一ツ橋書店 システムノート ランナー」シリーズが定番中の定番としておすすめです。これが合わなかった方は、競合する「東京アカデミー 教員採用試験オープンセサミ・セサミノート」シリーズに替えても良いでしょう。

どちらの教材も、教員採用試験では主流となる、書き込み式のサブノート型の参考書です。標準的な内容を過不足なくまとめており、真っ先に取り組むべきメイン教材の定番といえます。

これ以外の専門試験(専門教養)の場合、「時事通信出版局 よくわかる Basic定着」シリーズがおすすめです。こちらはとても良くまとまったインプット本ですが、これを使う場合はあくまでも手始めの基礎固めと位置づけ、できれば後述する要点整理型参考書との併用をおすすめします。

ここまで教員採用試験のメイン教材を取り上げましたが、試験種目ごとにそれぞれ1冊、自分に合ったものが固まったらそれをとことんやり切ることに集中しましょう。もちろん、すべての試験種目を同じシリーズで揃える必要はありません。

要点整理型参考書

教員採用試験の要点整理型参考書は、試験によく出る重要事項を抽出してしっかりと固めるために必要です。インプットは効率よく済ませたい方など、あらゆる受験生が効率よく重要事項を理解・確認するのに必須の教材といえます。

要点整理型参考書で「どの参考書が良いか?」と言われれば、真っ先に「実務教育出版 教員採用試験らくらくマスター」シリーズをおすすめします。この参考書なら教養も専門も揃っています。

本書は、要点整理型の参考書にしてはボリュームがあります。二色刷りで図表も交えてとても見やすく、先に挙げたメイン教材と併用してインプットを確実にするだけでなく、時間的余裕が無い方が本書に絞って重要事項を総確認するのにも最適です。

ただし、教職教養、一般教養、小学校全科に関しては、メイン教材で「一ツ橋書店 システムノート ランナー」シリーズを使ったことがある方なら、「実務教育出版 教員採用試験らくらくマスター」シリーズの替わりに「一ツ橋書店 教員採用試験 ポケットランナー」に替えるのも良いと思います。こちらは「ランナー」をそのまま縮小したコンパクト版であり、「ランナー」使用者がいつでもどこでも総チェックできる教材です。

ただし、「ランナー」自体がボリュームがたくさんあるため、教職教養、一般教養、小学校全科の総チェックにそう時間が割けない方には、「時事通信出版局 パスライン30日完成」に替える選択肢をおすすめします。

この「時事通信出版局 パスライン30日完成」は空欄書き込み式のサブノート型ですが、教職教養、一般教養、小学校全科のなかで最もスマートな参考書といえます。非常に人気の高い参考書シリーズですし、重要事項を絞り込んで効率よくこなしたい方には真っ先におすすめできます。

ここまで見てきて、要点整理型参考書の中で最もおすすめできるのは、最初に挙げた「実務教育出版 教員採用試験らくらくマスター」シリーズか、教養や小学校全科なら「時事通信出版局 パスライン30日完成」と思います。ただし、これらが出ていない一部の試験種目の場合は、「一ツ橋書店 教員採用どこでも!」シリーズがおすすめできます。

一ツ橋書店 教員採用どこでも!」シリーズは「実務教育出版 教員採用試験らくらくマスター」よりも最重要事項に絞りこんでいるため、どちらかといえば、他の教材で既習した方の総チェック・再確認教材に向いているかと思います。

要点整理型参考書もどれか1冊で構いませんし、教養・専門試験すべてを同じシリーズで揃える必要はありません。それぞれの試験種目に確実なインプットの軸となる1冊を定めて、徹底的にこなすことを大事にしてください。

永野のパーフェクト補習

なお、「実務教育出版 教員採用試験 永野のパーフェクト補習」シリーズ(算数・数学と理科の2分冊)は、一般教養や小学校全科の理数系科目を全くの初歩から本試験までやり直せる良書です。必須教材とは言いませんが、この科目に該当する方が追加を検討する価値がある教材です。

「永野のパーフェクト補習」は一般教養や小学校全科の理数系科目をすっかり忘れた方が、本当に基礎の段階から学び直しできる良書です。とてもボリュームの多い参考書ですから、理解が足りないと感じた必要な箇所だけ補強するという使い方でも良いと思います。

問題集・過去問演習書

教員採用試験の参考書は、重要事項を頭に入れるインプット本をメイン教材にしつつ、理解した知識や解法を実際の問題のなかで駆使できる実力を身につけるため、問題集や過去問演習書を併用してしっかり問題演習に取り組むことが必須といえます。

問題集

こうした問題集として最もおすすめできるのは、東京アカデミーの「東京アカデミー 教員採用試験 オープンセサミ問題集」シリーズです。教養・専門ともラインナップが揃った問題集であり、専門試験(専門教養)ではステップアップ問題集とも言われるシリーズです。

どちらも非常に豊富な問題量で、メイン教材と併用して教員採用試験の対象範囲をしっかり攻略できます。特に専門試験のステップアップ問題集は、過去問も豊富に掲載されており、過去問演習も兼ねることが出来ます。

なお、教員採用試験にそれほど時間がかけられない方には、「オープンセサミ」に替えて、時事通信出版局の「教員採用試験 演習問題」シリーズ(教職教養、一般教養、小学校全科)および「教員採用試験 完全攻略」シリーズ(専門試験)をおすすめします。より収録問題数を絞り、効率性を優先した問題集といえます。

時事通信出版局のほうは、「演習問題」は問題集に特化した教材、「完全攻略」は参考書と問題集の一体型教材です。本試験まで時間的余裕が無い方は、「オープンセサミ」ではなく、こちらの問題集でも良いと思います。

どちらの問題集かは、網羅性優先なら東京アカデミー(「東京アカデミー 教員採用試験 オープンセサミ問題集」シリーズ)、効率性優先なら時事通信出版局(教職教養、一般教養、小学校全科は「教員採用試験 演習問題」シリーズ、専門試験は「教員採用試験 完全攻略」シリーズ)で選べば良いと思います。どちらの問題集も、メイン教材と併用して重要項目の確認が目的です。

教員採用試験の問題集の場合も、全ての試験種目を同じシリーズで揃える必要はありません。試験種目ごとにどちらか一方で良いので、しっかりこなしたら、下記の過去問演習書に取り組むことが望ましいといえます。

過去問演習書

教員採用試験の過去問演習書では、全国の試験問題を集めた「教員採用試験「全国版」過去問」シリーズや、教員採用試験を実施する自治体別に収録した「教員採用試験 過去問(全国版除く)」シリーズがおすすめです(ともに協同出版)。

協同出版の教材は、記述の誤りや誤字・誤植もチラホラ見られますが、独学で教員採用試験を目指す方が市販の教材で本試験の過去問をここまで豊富に掲載した演習書となると、これらのシリーズしか無いかと思います。

ここまで、教員採用試験に必須と言える問題集や過去問演習書を取り上げてきました。併用問題集としては、東京アカデミーの「東京アカデミー 教員採用試験 オープンセサミ問題集」シリーズがメイン教材と併用してアウトプットがしっかり出来る問題集ですし、そこまで時間的な余裕が無い方は、時事通信出版局の「教員採用試験 演習問題」シリーズ(教職教養、一般教養、小学校全科)や「教員採用試験 完全攻略」シリーズを使っても良いと思います。

その一方、過去問演習書としては、市販教材なら協同出版の「教員採用試験「全国版」過去問」シリーズや「教員採用試験 過去問(全国版除く)」シリーズとなります。記述の誤りに留意する必要があるものの、実際に出題された試験問題がどんなものかを確かめる用途には必要な教材だと思います。

教育答申、教育時事、教育用語集

教育答申、教育時事の参考書は、メイン教材と同じく必ず取り組むべき試験勉強といえます。教育用語集に関しては、人名・業績・出来事を結びつける理解の補助に随時使うべき必携の参考書といえます。

教育答申

教育答申の参考書としては、「時事通信出版局 試験に出る重要教育答申」が定番です。決して見やすく分かりやすい参考書とはいえないのですが、公文書の原文から実際の試験に出やすい部分を抜粋し、とてもしっかりと解説しています。

その一方、見やすくわかりやすい参考書のほうが良いという方には、「学習指導要領・教育振興基本計画・答申・通知 一ツ橋書店」のほうをおすすめします。こちらのほうは、試験に出ると予想される部分そのものを掲載した参考書では無いものの、教育答申のポイントをスマートに解説した良書といえます。

ここまで、教育答申の参考書は、原文から抜粋した「時事通信出版局 試験に出る重要教育答申」、要点を解説した「学習指導要領・教育振興基本計画・答申・通知 一ツ橋書店」のどちらかを好みで1冊選ぶと良いでしょう。後述する時事対策の参考書と併用すれば、教育時事の対策は十分かと思います。

教育時事

教育時事の参考書は、間違いなく「教員採用試験 速攻の教育時事 実務教育出版」をおすすめします。筆記試験だけでなく、面接試験や論作文試験でも問われそうなテーマをしっかり押さえています。

この参考書も公文書の抜粋を掲載したタイプではありませんが、白書、答申、法改正を含む教育時事全般を一通り網羅した人気の時事対策教材です。先ほどの教育答申の参考書と併用することで、教育時事の対策は十分だと思います。

教育用語集

教育用語集は、実務教育出版の「教員採用試験 教職 基本キーワード1200」が、常に携行してサッと調べる参考書として最適ですし、非常に多くの受験生が用いている良書といえます。

一方、東京アカデミーの「オープンセサミ教育用語集」も、高い人気を誇る教育用語集です。こちらのほうは毎年改訂されて最新年度版が出ており、タイムリーな課題や時事的な内容は本書のほうが強いかと思います。

教育用語集は、従来からの定番「教員採用試験 教職 基本キーワード1200」、または、改訂が頻繁で直近のテーマに強い「オープンセサミ教育用語集」のどちらか1冊を好みで選ぶと良いでしょう。大事なことは、1冊これと決めたら、とことんやり切る(どっちつかずで中途半端にならない)ことです。

論作文の参考書

教員採用試験の論作文試験の参考書としては、実務教育出版の「教員採用試験 教育問題の核心に迫る! 勝てる小論文・面接」は、企業研修や公務員試験で論文指導を手がけてきた東大卒/シカゴ大学大学院修了の元大手予備校講師、吉岡友治氏による教採向けの参考書です。

本書は15のテーマを取り上げており、非常に深い思考プロセスに加え、答案レベルも高度なものを要求しており、やや難解な記述も見られます。教員採用試験の論作文試験で満点を目指す方なら本書もありかと思います。

その一方、同じ実務教育出版の「教員採用試験 差がつく論文の書き方」は、定番中の定番として、真っ先におすすめできる良書です。毎年改訂されており、最新年度版の購入がおすすめです。

こちらは、教採における論作文の狙いや実際の書き方を説明し、実際の過去問をテーマ別に20以上取り上げ、課題文の構成例やポイント、合格答案例と受験生の答案例を掲載してそれぞれ詳しくアドバイスや添削例を掲載しています。

教員採用試験 差がつく論文の書き方」のほうが、実際の受験生が現実的に目指せる合格答案のレベルに即しており、バランスの取れた解説と豊富に掲載されたテーマで、これ1冊で教員採用試験の論作文対策は十分だろうと思います。

なお、「教員採用試験 差がつく論文の書き方」をやったが挫折したことがある方には、「手取り足取り、特訓道場 合格する論作文」(時事通信出版局)をおすすめします。こちらも毎年改訂され、最新年度版が出ています。

こちらは、基本的な書き方を説明し、35のテーマの構成やポイントを指摘した参考書です。非常に簡潔な参考書であり、どんな課題にも対応する書き方を身につけるというよりも、とりあえず頻出テーマを一通りサッと理解するなら本書も選択肢になります。

ここまで3冊の参考書をおすすめしましたが、それぞれに特色があります。このなかでも、最もおすすめできるのは「教員採用試験 差がつく論文の書き方」であり、ある程度さまざまな課題に対応できる書き方を習得しつつ、頻出テーマの理解も出来るというバランスの良い良書だと思います。

面接試験/集団討論/場面指導/模擬授業の参考書

教員採用試験の参考書のうち、「教員採用試験 面接試験の攻略ポイント 実務教育出版」は、個人面接、集団面接、集団討論、模擬授業、場面指導(ロールプレイング)、集団活動(グループワーク)など、あらゆる試験種目を取り上げ、受験生の間でも幅広く使われている定番参考書です。

本書は、非常にごく基本的な心構えや態度から噛み砕いて説明し、面接官がどこを見ているか、自己PRや志望動機はどうすべきかを踏まえ、40以上の想定問答例など、面接試験をメインにしつつ、その他の人物試験は攻略法と実際の流れを簡潔に説明した良書です。

教員採用試験 面接試験の攻略ポイント 実務教育出版」は、教採で面接試験が課される方なら真っ先におすすめできる人気参考書です。内容的には圧倒的に面接試験を想定した本で、他の試験種目は攻略法と流れを一通り解説した程度ですので、場面指導や模擬授業などは後述する参考書の追加をおすすめします。

一方、同じ実務教育出版の「教員採用試験 面接試験・場面指導の必修テーマ100」は、題名こそ面接試験も入っていますが、内容的にはほぼ100%場面指導の参考書と言ってよい良書です。

こちらは「こんなことでは採用されない」という、教採の受験生向けに人物試験の準備を問い直す説明から始まり、場面指導で押さえるべきポイントやロールプレイング形式の要点・実際の流れも解説し、場面指導の100にのぼるテーマ別の詳細な解説を行っています。

教員採用試験 面接試験・場面指導の必修テーマ100」は、実践的な指導力を身につけるというコンセプトで一貫しており、教員採用試験で場面指導が課される方は必ずこなしてほしい必須のメイン参考書といえます。

模擬授業の参考書としては、「模擬授業・場面指導 一ツ橋書店」をおすすめします。技術的なポイントに重きを置きつつ、学習指導案の例や、その学習指導案を実践したときの授業の台本、板書案も掲載しています。

本書は、授業の概念、良い授業とは何か、教材研究、板書の書き方(姿勢・チョークの持ち方等)、話し方、目線の配り方、机間巡視、学習指導案の作り方、板書案の例示と解説、授業の台本など、形式的な模擬授業の対策を一通り理解できる参考書といえます。

ここまで見てきた通り、面接試験なら「教員採用試験 面接試験の攻略ポイント 実務教育出版」、場面指導なら「教員採用試験 面接試験・場面指導の必修テーマ100」、模擬授業なら「模擬授業・場面指導 一ツ橋書店」をおすすめします。

これら上記の参考書とは別に、「志願書・自己推薦書・面接調査票 一ツ橋書店」は、志願書、自己推薦書、面接調査票、あるいは面接カードやエントリーシート等と呼ばれる提出書類に関する書き方を通して、あらゆる人物試験へのアプローチを解説した良書としておすすめできます。

本書は単に、書き込み形式を通じて提出書類の書き方を理解できるだけでなく、自己アピールにつながる自己分析に最適な参考書といえます。自分に関する部活・サークル、趣味・特技、様々な経験やそれで得たものなど、掲載された豊富な想定質問と、必要な自己アピールを結びつけて考えることが出来る優れた1冊と言えます。

志願書・自己推薦書・面接調査票 一ツ橋書店」は主に面接試験を想定した参考書ですが、提出書類の書き方をじっくり学びたい方はもちろん、自己分析や自己アピールを結びつける練習をしておきたい受験生すべてにおすすめできる1冊といえます。

  • →アマゾン(Amazon.co.jp)の「公務員試験」ページに行きます。
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