公務員試験の難易度はどれくらいか

ここでは、公務員試験の難易度を取り上げます。公務員試験にもさまざまな種類があり、その難易度もさまざまです。難易度のランキングにあまり意味があるとは思いませんが、試験ごとの難易度をある程度把握することは、試験勉強や志望先を決める上で大いに参考になると思います。

公務員試験の難易度は、大学卒業程度と高卒程度でも異なりますし、例えば一般的な市役所と自衛隊でも異なります。一般的な採用試験と転職者向けの経験者採用試験でも、何度には違いが見られます。

今回の記事は、こうした大卒・高卒の程度や、国家公務員・地方公務員、一般枠と経験者採用試験、自衛隊、警察官、消防官、行政系・事務系、理系公務員(技術職)、福祉系・心理系、保育士など、さまざまな公務員試験の難易度を取り上げます。

公務員試験の難易度をランキングする意味

公務員試験の難易度ランキングということで、ネット上をはじめ、さまざまな情報が流れています。なかには偏差値を用いて数値化したり、Sランク、Aランクなどと、さまざまな公務員試験を序列化している情報もあります。

公務員試験の難易度のランキングは何を基準にしているのか、そのランキングによってまちまちです。必ずしも試験そのものの難易度を考慮したランキングとは限りませんし、なかには社会的なステータスといった他の要素を加味したランキングも見られます。

こうした公務員試験を序列化した難易度のランキングというのは、どんな方向性の公務員になるのか全く白紙の受験生には良いのかもしれません。公務員にはどんなものがあるのかを知るうえで参考になると思います。

その一方、国家公務員か地方公務員か、あるいは、行政系・事務系、福祉系・心理系、公安系(警察官、消防官、自衛隊など)、理系公務員(技術職)、保育士・教員採用試験など、自分が志望する公務員試験を厳密にこれと決めていなくても、ある程度その職種の方向性が決まっている方には、公務員試験の難易度をランキングで示すことは、あまり意味の無いことかもしれません。

例えば国家的に根本的な行政政策の担い手になろうとすれば、それは国家総合職を志望することになるでしょうし、最も身近な自治体で行政サービスに関わろうと思えば、それは市役所や町村役場の職員採用試験を志望することになるでしょう。

このように、公務員試験の難易度のランキングを見ることよりも、まずは自分がどういう方向の公務員になりたいのかを考えることで、自然にそれに該当する公務員試験は絞られてくることが一般的だと思います。

特に、理系公務員(技術職)、福祉系・心理系、警察官、消防官、自衛隊、保育士、教員採用試験、国税専門官、労働基準監督官、航空管制官、裁判所事務官など、専門性の高い試験区分や職種ごとに採用試験が行われる公務員試験志望の方にとって、難易度のランキングはあまり意味が無いのでは無いかと思います。

ただし、自分がなりたい公務員と、その公務員試験の難易度を考慮することは、志望先を決める上でとても重要なことだと思います。自分が目指す志望先や併願先を先に決めることで、その難易度や試験内容に応じた実際の試験勉強が決まってくるからです。

また、公務員試験のなかでも、国家総合職や裁事総合職・家裁のような超難関試験もあれば、市役所はこれらに比べれば相対的にとても合格しやすい公務員試験ではあります。

このように、行政系・事務系、理系(技術系)、福祉系・心理系とひとくちに言っても、自分が目指す方向性とその難易度を併せて検討することで、実際に受験する公務員試験が絞られてきますし、その合格のために必要な試験勉強の内容も見えてくるはずです。

公務員試験の難易度(大卒程度)

まず、大卒程度公務員試験の難易度を取り上げます。何と言っても最難関試験は、国家総合職です。いわゆる国総レベルですが、これには、衆参事務局の総合職、裁事総合職、家裁も含まれます。

国総レベルの公務員試験の難易度は、司法試験や公認会計士並みといえます。択一式だけでなく記述式も課されますし、非常に高度で難解な論点に対する記述が要求されます。

大卒程度の公務員試験の難易度では、地方上級(都道府県、政令指定都市、東京都特別区)や国家一般職大卒が地上・国一レベルと呼ばれ、行政系・事務系、理系(技術系)、福祉系・心理系問わず、大卒公務員試験ではごく標準的な難易度と試験内容です。

地上・国一は司法試験や公認会計士よりは明らかに易しく、宅建、簿記2級、行政書士よりは明らかに難しい難易度です。とはいえ、合格する方の多くは半年~1年の学習期間で合格しており、独学でも合格する可能性がとても高い公務員試験です。

国税専門官、財務専門官、労働基準監督官、航空管制官、矯正心理専門職/法務教官/保護観察官など、一次試験が同日実施される国家専門職は、基礎能力試験は共通試験で専門試験は試験ごとに異なります。

国家専門職や裁事一般職は一般的には地上・国一と併願しやすい難易度ですが、特に専門試験は試験ごとに異なるため、地上・国一とは別に独自の試験対策が必要な科目も含まれます。

市役所の場合、地上と同日実施される市役所は地上と共通問題が多く見られる一方、1~2割程度は市役所独自のやや易しい問題です。9月以降に実施される市役所は地上よりは易しめです。一般的に市役所は地上と同等か易しめといえます。

自衛隊幹部候補生の難易度、警視庁警察官、東京消防庁や政令指定都市の消防官、都道府県警の警察官採用試験の難易度は地上レベル、このほかの消防官は市役所レベルといえます。

地方公務員の難易度は、市役所でも都市部ほど難易度が高めで地上レベルに近く、地方ほど易しめという傾向が見られます。市役所の場合は、特に地方なら非常に短期間でも合格する方が少なくありません。

公務員試験の難易度(高卒程度)

高卒程度の公務員試験の難易度も、地方初級(都道府県、政令指定都市、東京都特別区)や国家一般職高卒がほぼ同等の難易度で、これが標準的なレベルといえます。高卒程度の市役所も、地方初級と同等かやや易しめといえます。

高卒程度の公務員試験の場合、地方初級・国一高卒は半年~1年の学習期間があれば十分に合格できます。市役所は3~6ヶ月程度やそれ未満の学習期間でも合格する方が少なくありません。

高卒程度の警察官、消防官の難易度も、警視庁や道府県警の警察官、東京消防庁、政令指定都市の消防官は地方初級・国一高卒レベルといえますし、地方に行くほど市役所レベルに近い難易度といえます。

やはり市役所(高卒程度)であっても、都市部ほど地方初級レベルに近く、地方に行くほど易しめの難易度だという傾向が見られます。このほか、高卒の自衛官候補生は非常に易しく、中学レベルの問題も数多く見られます。