公務員試験の試験内容

公務員試験の試験内容は、身近な市役所から国家公務員までさまざまです。大卒と高卒でも違いがありますし、試験区分によっても違います。ここでは、こうした公務員試験の試験内容を一括して取り上げます。

一般的に、公務員試験の試験内容は、教養試験(基礎能力試験)、専門試験、面接試験、論文(作文)試験が含まれます。このほか、これ以外の内容を課す試験もあります(警察官・消防官の体力検査・体力測定や、教員採用試験・保育士の実技試験など)。

公務員試験の試験内容は、国家公務員は試験ごと、地方公務員は自治体ごとに決められます。ただし後述どおり、大部分は共通の試験内容が課されます。

公務員試験の場合、これらの試験内容を1次試験と2次試験に分けて課し、1次試験の合格者のみ2次試験を受験できるという場合が一般的です。なお、一部の国家公務員試験など、なかには3次試験まで行う公務員試験もあります。

このうち、教養試験は基礎能力試験と呼ぶこともありますが、試験内容は同じです。教養試験は幅広く共通の試験内容が見られる試験であり、五肢択一のマークシート形式(択一式)で課されることが一般的です。

教養試験は一般知能(知能分野)と一般知識(知識分野)に分かれます。一般知能は数的処理(判断推理、数的推理)、文章理解、資料解釈が課され、論理的・数的思考が問われます。一般知識は政治経済、社会・時事、日本史、地理、化学、生物など、高校レベルの知識問題が課されます。

また、専門試験は試験区分によって異なる内容を課す試験です。専門試験を課さない(教養試験のみ)という公務員試験も多く見られます。専門試験も択一式で課されることが一般的ですが、なかには論述を要求する記述式で課す公務員試験もあります。

専門試験は、試験区分によって異なります。

専門試験は、行政系・事務系では憲法、経済学、政治学など法律・経済・行政系の各科目が課されます。また、理系(技術系)や福祉系・心理系では、福祉、心理、土木、機械、電気・電子・情報、農学・農業、化学などの試験区分ごとに、専門試験の出題内容が課されます。

論文(作文)試験は、課題式の論述試験です。一般的な幅広いテーマから課題が課され、一定のルールのもとで自由に論述することが要求されます。これとは別に、経験者採用試験では、職務経験に関する論文(作文)試験を課す公務員試験もあります。

面接試験は公務員試験の場合、個別面接が最も幅広く見られますが、なかには集団面接、集団討論など、試験によって実施内容が異なる場合があります。また、面接試験は1回だけ実施されることが一般的ですが、なかには複数回行ったり、内容や形式を替えて実施する公務員試験もあります。

市役所の試験内容

市役所の試験内容は、同じ日程に実施される市役所どうしなら、全国的に共通問題が幅広く見られます。また、政令指定都市(政令市)は都道府県と同等の標準的な試験内容であり、政令市以外の市役所ではそれと同等かやや易しめの内容といえます。

また、全国の約94%の自治体が、公益財団法人・日本人事試験研究センターに試験問題の作成・提供から採点処理までを委託しており、異なる日程であっても、市役所の試験内容は全国的に均一になるよう調整されています。

また、東京都、大阪市、札幌市など独自に作成する自治体の試験内容は、試験形式などを独自に設定することがあっても、出題科目や難易度自体は、一般的な政令指定都市や市役所と同等の範囲にとどまっていることが一般的です。

難易度を見れば、都道府県や政令市の難易度は国家一般職と同等で標準的な公務員試験のレベルですし、政令市以外の市役所はそれより同等か少し易しめといえます。難易度という点では、政令指定都市と市役所は区別して考慮する必要があります。

ただし、独自の試験内容を課す自治体も含め、政令市なら政令市どうし、市役所なら市役所どうしで、それぞれの出題科目や難易度は全国的に均一だといえます。

一般的な政令市や市役所の試験内容は、教養試験、専門試験、面接試験、論文(作文)試験で構成され、政令市以外なら専門試験を課さない市役所も多く見られます。

こうしたことから、市役所志望の方は、特定の市役所向けの教材にこだわることなく、どこの市役所を受験する場合でも、一般的な公務員試験向けの教材で試験内容に対応することが十分可能だといえます。

ただし、政令市とそれ以外の市役所では難易度は違います。政令市は大卒程度の採用試験なら地方上級、高卒程度の採用試験なら地方初級と呼ばれており、それぞれ都道府県や国家一般職の大卒・高卒程度の問題に積極的に取り組んで学習しましょう。

大卒程度の公務員試験志望の方は、地方上級なら地方上級レベル、政令市以外の市役所なら市役所レベルの試験勉強に取り組むことで、大部分の公務員試験の試験内容に対応できます。

高卒程度公務員試験の試験内容

高卒程度の公務員試験の試験内容は、行政系・事務系を中心に、専門試験を課さない(教養試験のみ)という試験が幅広く見られます。

高卒程度の公務員試験では、教養試験(基礎能力試験)、面接試験、作文試験という内容が一般的です。専門試験やその他の内容(実技試験、体力検査など)を課す試験は、専門性の高い公務員試験では実施されています。

高卒程度公務員試験の試験内容のうち、教養試験の出題科目や試験形式(択一式)は大卒程度の公務員試験と同じです。もちろん、試験問題は大卒程度の公務員試験とは異なる問題が課され、難易度自体は大卒程度よりも易しめです。

高卒程度の公務員試験の試験内容は、大卒程度よりも国家・地方問わず、非常に幅広く共通の試験内容となっています。やはり大半の地方自治体は試験の実施を公益財団法人・日本人事試験研究センターに委託しています。

もちろん、高卒程度の公務員試験の場合も、国家公務員は試験ごとに実施されて独自の内容を課し、なかには難関の公務員試験もあります。地方公務員は地方初級(都道府県、政令市、東京都特別区)と政令市以外の市役所で難易度が異なりますが、試験内容は全国的に同様の内容となっています。

地方初級は国家一般職高卒と同等の難易度であり、標準的な高卒程度公務員試験の試験内容となっています。政令市以外の市役所は、これと同等か易しめの試験です。

このため、地方初級は地方初級レベル、市役所どうしは市役所レベルの一般的な試験勉強に取り組めば、大部分の自治体に対応できます。