上・中級公務員試験 心理学の頻出問題(絶版重版未定)

今回取り上げる公務員試験の参考書は、実務教育出版の「上・中級公務員試験 心理学の頻出問題」です(以下のリンクは、それぞれの名称によるアマゾン(Amazon.co.jp)の検索結果ページを含みます)。

上・中級公務員試験 心理学の頻出問題」は、実務教育出版「上・中級公務員試験 技術系よくでるシリーズ」の1冊ですが、国家総合職(旧・国家1種)、国家一般職大卒、国家専門職・特別職、各種国家公務員、地方公務員(地方上級、市町村)の心理系公務員で使える問題集です。

本書のうち試験ガイドの部分では、心理系公務員の種類や仕事内容、試験の傾向と対策、基本書ガイドが掲載されています。特に基本書ガイドでは、分野別・科目別に具体的な書籍が数多く紹介されており、独学で勉強する上で大いに参考になります。

上・中級公務員試験 心理学の頻出問題」の中心である分野別頻出問題では、心理学史、行動の生理学的基礎、動機・感情、知覚・認知、学習・記憶、知能、パーソナリティ、発達、社会心理学、教育心理学、産業・組織心理学、臨床心理学、社会調査、統計学、行政的課題という章に分かれており、択一式を中心に記述式問題も少しですが含んでおり、過去問を豊富に掲載しています。

記述式問題は過去問と模範解答だけで、解答例もバラつきがあるものの、心理系公務員に関する情報の入手が困難であることを考えれば、どんな出題があるのかを知るだけでも本書を使う価値は十分あるといえます。

なお、本書は長い間改訂がされておらず、内容的に古いということはあります。ただし、公務員試験は就職試験の一種である以上、安定的な人材確保の観点から、そんなに大きく傾向が変わることの無い試験です。

特に心理学公務員試験では過去問を入手できる機会が極めて少なく、「上・中級公務員試験 心理学の頻出問題」を標準的な択一演習のメイン教材と位置づけ、他の教材と併用して独学で合格を勝ち取ることは十分可能です。

本書は公務員試験向けに特化した教材らしく、心理学の諸問題を非常にすっきりとまとめた過去問ベースの教材といえます。解説部分はとてもスマートになっており、ある程度参考書で学習しておくか、参考書と併用して取り組むことが望ましい問題集といえます。

記述式も参考程度に掲載されていますが、本書のメインは択一式の問題演習です。予備校に通わないと入手できないような豊富な過去問演習が独学で出来るため、貴重な問題練習の教材として何度も繰り返し取り組めば、公務員試験に必要な心理学を解く力が定着します。

総じて言えば、本書は心理学の学習ガイダンスと択一演習を兼ね備えた問題演習のメイン教材といえます。問題を解くのに必要なインプット用途の参考書や、記述式が課される方は記述対策向けの教材が必要ですが、本書をこなすことで標準的な心理系公務員の択一式対策をひと通りこなすことが可能です。

今回取り上げた「上・中級公務員試験 心理学の頻出問題」は、択一式試験の標準的な問題を1冊で一通りこなすことができるメイン問題集といえます。また、参考書籍の紹介をはじめとする試験対策に関する記述も参考になり、独学者にはガイダンス的導入本として極めて有用でもあります。