公務員のうち市役所の給料はどうなのか?

今回は、公務員のなかで市役所の給料はどれくらいの水準なのかを考えていきます。

市役所の年収自体は、すでに公務員の年収:市役所の年収で取り上げてきました。ただし、この記事は、ボーナスをはじめとする諸手当を含んだ「給与」です。

公務員の「給与」は、基本給(俸給)と諸手当の合計で構成されます。諸手当は、扶養手当、時間外勤務手当、地域手当、住居手当、ボーナス(期末手当・勤勉手当)など、基本給に上積みされて支給される部分です。

その一方、公務員の「給料」という場合は、個々の事情によって左右される諸手当を除いた、基本給(俸給)を指す場合が一般的です(俸給+諸手当のうち月々支給される手当を含めて言うこともあります)。

今回の記事では特に、公務員のなかで市役所の「給料」(基本給=俸給)部分は、どれくらいの水準にあるのかを詳しくみていきます。

市役所と国家公務員の給料の比較

まず、市役所の給料の水準について、公務員の年収:市役所の年収で述べたポイントをまとめておきます。

  • 市役所を含む地方公務員の給料の実態は、総務省が毎年調べて公開している「地方公務員給与実態調査」や、それに基づくさまざまな民間各社の調査結果で知ることができます。
  • 市役所の事務系職員(一般行政職)は、平均年齢が42.5歳の場合で、平均給料月額は30~35万といったあたりが全国平均。
  • 市役所の事務系職員の初任給は、大卒でも20万を超えるのは、一部の自治体に限られるといえます。ほとんどの自治体では、大卒で10万円台後半が多く、高卒では15万円前後で15万円を切る自治体もあります。

これは市役所の給料ですが、国家公務員の給料と比較するとどうでしょうか?国家公務員の場合も、総務省は「国家公務員給料等実態調査」を毎年行っています。

この調査から、ボーナスなど諸手当を除いた一般行政職の給料は、29~34万円といったところです。この給料は、平均年齢が約43歳の場合です。

つまり、公務員のなかでも市役所の給料は、一般的な国家公務員と比べても、ほとんど変わらない、むしろ自治体によっては国家公務員の給料より高いところもあるといえます。

なお、国家公務員の給料は、おおむね各省の審議官級(部長・局長・局次長・主要な地方支分部局の局長など)以上では、指定職の俸給表が適用され、給与水準が格段に跳ね上がります。

これを含めてしまうと、平均的な給料を市役所と比較すると、国家公務員が明らかに高くなります。ただ、指定職の国家公務員はキャリア官僚であり、いわば特別に選ばれた存在であるため、ここでは除外して比較しました。

他の地方公務員と市役所の給料は?

他の地方公務員と市役所の給料を比べると、「都道府県>政令指定都市>その他の市役所や東京都特別区>町村役場」という傾向が見られます。

ただし、都道府県と町村役場の平均的な給料を比較しても、月額で2~3万円程度の差におさまっています。公務員のなかにおける市役所の給料は、他の地方公務員と比べても、おおむね妥当な金額といえます。

都道府県や政令指定都市は、転勤の範囲も広めですし、広域的な業務や国との調整を担うことが多い自治体です。それに比べて市役所は、比較的身近な行政サービスや、基礎自治体としての再開発や日常業務が中心です。

こうした点を考慮すると、公務員のなかでも市役所の給料は、業務の内容や仕事量の割には、他の公務員の給料よりも相対的に恵まれているといえます。