自然科学(高卒)

今回は、高卒程度公務員試験の自然科学を取り上げます。

自然科学(高卒)の科目別出題数

国家公務員では以下の科目別出題数です。同日実施の国家一般職高卒と税務職員は、基礎能力試験(教養試験)は同じ共通試験が課されます。

税務職員以外の「国家専門職」(刑務官、入国警備官、皇宮護衛官[高卒]、航空保安大学校、海上保安大学校、海上保安学校、気象大学校)は、試験日程が異なれば問題自体は違いますが、科目別出題数は以下の通り同じです。

科目 国家一般職
税務職員
国家専門職 裁事一般職高卒
物理
化学
生物
地学
数学

地方公務員(東京消防庁以外の消防官を含む)では以下の傾向を示します。東京都特別区3類は一般知識(知識分野)は選択解答制です。

※東京消防庁以外の消防官(高卒)は、政令指定都市は地方初級、政令指定都市以外の市町村や消防組合では当該自治体との同じ共通問題が一般的であり、以下の地方初級、市役所が参考になります。

科目 地方初級 東京都3類 特別区3類 市役所
物理
化学
生物
地学
数学

警察官(警視庁含む)、東京消防庁では以下の傾向を示します。東京消防庁以外の消防官(高卒)は、先述通り上記の地方初級と市役所が参考になります。

科目 警察官高卒 警視庁警察官
3類
東京消防庁
3類
物理
化学
生物
地学
数学

自然科学(高卒)の傾向

自然科学は高卒程度公務員試験の場合、一般知識(知識分野)のなかで最も出題比率が少ない分野です。人文科学の次に多い出題数という東京都特別区3類も、知識分野は選択解答制であるため、出来ない問題の回避が可能です。

高卒程度の場合、化学と生物は1~2問、地学、物理、数学は0~1問という公務員試験が一般的です(特別区は物理も2問)。化学、生物はしっかり取り組み、他の科目は最小限に留める受験生が多く見られます。

ただし東京消防庁3類は、自然科学を一般知識(知識分野)の中で最も多く出しています。地学が出題されず、各科目が2~3問という最重要分野といえます。

このように、一部の試験を除けば、自然科学は優先度が高いとはいえず、社会科学や人文科学をこなしたあとに取り組んで良い分野だといえます。

しかし、公務員試験で捨て科目にするのは関心しません。特に自然科学の場合、どの科目も中学~高校の教科書レベルの非常に単純な定型問題が多くを占める頻出問題です。

このため自然科学は、勉強する科目と捨て科目を決めてかかるよりも、重要度が低い項目を飛ばしながら各科目にまんべんなく取り組むほうが、ある科目が解けなくても他の科目でカバーできるという戦略を取ることができます。

生物や化学に取り組むのはもちろんですが、数学や物理の場合も、出て来る問題は教科書に乗っている基本的な公式や定理などそのまま適用するだけで解ける典型問題がほとんどです。

自然科学においても、試験勉強の中心にはスー過去をおすすめします。この場合も、自然科学の出題比率や特徴を踏まえた勉強法が必要といえます。

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自然科学(高卒)の勉強法

自然科学(高卒)の場合も、やはり定番教材の「新・初級スーパー過去問ゼミ 自然科学」をおすすめします。参考書に相当する要点整理部分と、問題集に相当する過去問演習が一体となった過去問集と呼ばれる完結型教材です。

スー過去は、テーマごとに要点のまとめ(要点整理部分)→重要問題と実戦問題(過去問演習)という構成です。全く初めて学ぶ科目でも、知識ゼロの状態から本試験に備えるまで一貫して使える良書といえます。

さらにスー過去では、テーマごとにA~Cの重要度が表示され、優先順位をつけて取り組むこともできます。先述通り、特定の科目だけを全部取り組むよりは、どの科目もまんべんなく、優先度が高いものから薄く広く取り組んだほうが、得点の可能性が高まるといえます。

また、同じ実務教育出版から、「速攻の自然科学」という教材が毎年改訂されて出ています。こちらは最初から基礎問題に絞った教材ですが、誤字脱字が多いのと、内容的にコンパクトすぎて、本書で本試験が解けるのは難しいのでは無いかと思います。

自然科学に割ける時間的な余裕がある方は、「国家公務員・地方初級 数学・理科 オープンセサミシリーズ」を知識や解法の理解不足を補う補助的な参考書として割り切って使うなら、スー過去に併用することもおすすめできます。

オープンセサミは基礎問題が中心ですが、東京アカデミーの受講を前提にしており、解説が簡潔すぎます。その一方、要点整理部分は図表・グラフや色分けを多用し、インプット教材としては分かりやすくおすすめできます。

ただ、公務員試験は知識さえ知っておけば解けるという問題は無く、択一式という形式のなかで、いかに知識や解法を駆使して解き切るかという能力が要求されます。

このため、どれか1冊に絞って自然科学に取り組むなら、やはり「新・初級スーパー過去問ゼミ 自然科学」を何度も何度も繰り返すことで、公務員試験に必要な知識などをインプットしつつ、公務員試験特有の出題のクセに慣れていくことが重要といえます。

特に本試験まで時間的な余裕が無い場合でも、スー過去なら代表的な例題である重要問題と、実戦問題のなかで時計マークのアイコンが付いた問題だけに取り組めば、スピーディーに済ませることが可能です。

社会科学や人文科学は「出来て当たり前」の重要分野なのに対して、自然科学は各科目から重要な問題に一通り取り組むことで、他の受験生との差がつきやすい分野といえます。

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