消防官高卒

消防官の採用試験は、東京都(東久留米市、稲城市、島しょ地域を除く)は東京消防庁が実施します(東京消防庁の高卒程度の消防官採用試験は東京消防庁3類をご覧ください)。

東京消防庁以外の自治体や全国の市町村では、市町村単位で単独で消防本部を置いている場合はその市町村、複数の自治体で1つの消防本部を置いている場合はその消防組合(または広域事務組合)が採用試験を実施します。

消防官の採用試験は、大卒程度、高卒程度のほか、一部の自治体では短大卒程度を置いている場合もあります。その一方、高卒・短大卒・大卒を一括して採用試験を行う場合も多く見られます。

ここでは、東京消防庁以外の高卒程度の消防官採用試験を取り上げます。

高卒程度の消防官採用試験は、市町村または広域の消防組合の職員採用試験です。このため、試験日程は市町村の事務系職員と同日実施となることが一般的です。

政令指定都市の高卒消防官の採用試験は、地方初級(都道府県・政令指定都市の高卒程度の事務系職員採用試験)の統一実施日と同日です。このほかの市町村の高卒消防官は、9月または10月に行われることが多く見られます。

高卒消防官の採用試験は、1次試験と2次試験で以下の試験種目を課すことが一般的です。なかには同じ試験種目を2回課したり、3次試験まで行う場合もあります。

1.教養試験(択一式)は全問解答制で、政令指定都市では50問、その他の市町村や消防組合では40問が一般的です。

政令指定都市では以下の傾向が見られます。行政系・事務系区分との共通問題が一般的です。

  • 数的推理、判断推理→判断推理9、数的推理5の合計14問。教養の3割近くを占め、試験勉強開始から取り組むべき最重要科目です。
  • 文章理解→英文3、現代文5、古文1の合計9問。やはり出題数が多く、必ず勉強すべき最重要科目です。
  • 資料解釈→2問出ます。
  • 生活常識は出ません(全国パターンの場合。東京都のみ課されますが、これは「社会」と同じです)
  • 社会科学(時事含む)→政治3、経済2、社会2の合計7問出ます。得点源にすべき重要分野です。
  • 人文科学→日本史2、世界史3、地理3、国語3の合計11問です。文系の方はここで稼ぐべきです。
  • 自然科学→生物2、化学2、物理1、地学1、数学1、合計7問出ます。優先度は低いものの、基礎・典型問題の勉強だけでも点が取れる分野です。

政令指定都市以外の市町村や消防組合では以下の傾向が見られます。やはり行政系・事務系との共通問題が一般的です。

  • 数的推理、判断推理→判断推理6、数的推理5の合計11問。教養の3割近くを占め、試験勉強のスタートから取り組むべき最重要科目です。
  • 文章理解→英文2、現代文3、古文1の合計6問。これも出題数が多く、必ず勉強すべき最重要科目です。
  • 資料解釈→2問出ます。学習効果は高い科目です。
  • 社会科学(時事含む)→政治3、経済2、社会2の合計7問出ます。ここで点数を稼ぐべき分野です。
  • 人文科学→日本史2、世界史2、地理2、国語2の合計8問です。文系の方は取りこぼすべきではありません。
  • 自然科学→生物1、化学2、物理1、地学1、数学1、合計6問出ます。優先度は低いものの、基礎・典型問題の勉強だけでも点が取れる分野です。

教養試験の試験対策については、行政系・事務系と共通ということもあり、高卒程度公務員の試験勉強で対応できます。一般的な高卒公務員の教材を使えば十分通用します。

高卒程度公務員の教養試験(基礎能力試験)について、何を使ってどのように勉強すればよいのかについては、高卒公務員の参考書 教養試験(基礎能力試験)で一括して取り上げています。試験勉強のメインとなる教材を具体的に知りたい方は、参考になさってください。

採用試験によっては、文章理解の英語問題を英文理解、判断推理を課題処理、数的推理を数的処理、判断推理・数的推理の図形・空間分野を図形(図形判断)・空間把握などと呼ぶ場合もあります。

これらの科目は、一般的な高卒程度公務員試験の文章理解、数的処理(判断推理、数的推理、図形、空間)の試験勉強で十分対応できます。

2.作文試験は60~90分で800~1200文字程度というところが多いです。頻出課題は、責任感、努力、勇気、消防官像、志望動機、時事問題などを問うものといえます。

高卒程度の消防官採用試験の作文対策については、消防官の作文試験(高卒程度)で実際の試験問題を掲載しつつ、傾向と対策を取り上げています。

3.適性検査は、事務系公務員に見られるような適性試験ではなく、性格検査や消防適性検査と呼ばれるものが課されます。クレペリン検査とYG検査を課すことが主流です。

4.面接試験は個別面接が一般的ですが、なかには集団面接や集団討論を課す場合もあります。

5.身体検査/体力検査。身体検査は身体基準をクリアしているかどうか、さまざまな測定が行われます。四肢関節検査や精密検査を行う場合もあります。

体力検査はいわゆる体力テストです。上体起こし、懸垂、垂直跳びなど、さまざまな種目を通じて運動能力を測るものです。詳細は募集要項で明記されます。

高卒消防官の試験案内(募集要項)では、試験内容や合否の基準が詳しく明示されています。これらは必ずしっかりと確認しましょう。