東京都1類B(一般方式)行政区分の参考書

今回は、東京都1類Bの行政区分(一般方式)の参考書を取り上げます。もちろん、全く初めて学ぶ初学者でも、知識ゼロの初歩から本試験に対応できるまでの参考書を対象にします。

東京都1類B(一般方式)は行政区分の場合、一次試験で択一式の教養試験(2時間10分/40題必須解答)、記述式の専門試験(2時間/10題中3題選択解答)、論文(1時間30分/1題必須解答)が課され、2次試験で口述試験(個別面接)が課されます。

また、東京都1類Bの判断推理、数的処理、空間概念は、一般的な公務員試験の数的推理、判断推理に該当し、参考書もこの2科目として扱ったもので対応できます。この記事でも2科目として説明します。

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教養試験の必須教材

東京都1類Bの教養試験は40題中、知能分野(一般知能)が24題、知識分野(一般知識)が16題で、知識分野16題のうち6題が社会事情です。このため他の公務員試験に比べ、後述通り時事対策は必須ですが、そのベースとなるのは教養科目の知識です。

東京都1類Bの教養試験も一般的な公務員試験と同じく、十数科目を短期間でクリアする必要があります。このため、初学者でも基本的な知識や解法を習得しながら過去問演習ができる「過去問集」といわれるメイン用途の教材が各社から出ており、まずはこれから真っ先に取り組むことが試験勉強の定石といえます。

スー過去

新スーパー過去問ゼミ5」(実務教育出版)は、「過去問集」と言われる教材のなかでも、教養・専門それぞれの科目ごとに一通り揃った定番教材です。東京都1類Bの教養対策として、最もおすすめできるメイン教材といえます。

「スー過去」は東京都はもちろん、特別区や地上、市役所、国一、裁判所一般職など、大卒程度の公務員試験に最も幅広く対応した科目別教材です。知識ゼロの初学者でも、本試験直前まで使うことのできる定番のオールラウンド教材といえます。

本書は、試験問題を解くのに必要な知識や解法のインプット部分と、難易度や頻出度に応じて収録された過去問演習がテーマ別に整理されており、全く学習経験の無い科目でも、知識を習得しながら本試験の問題演習を1冊で済ませることができる一体型教材です。

東京都に限らず、公務員試験は出題科目は十数科目あります。このため、インプットとアウトプットが一体となった「過去問集」を使うことで、科目別に一通り効率良くクリアすることが定石といえます。

過去問集は各社から良い教材が出ていますが、どれが良いのか迷うようであれば、まずはこの「スー過去」がおすすめです。教養・専門合わせて科目別に20冊以上出ており、東京都1類Bの行政区分(一般方式)なら、教養試験の各科目を揃えていきましょう。

もちろん、過去問集はすべての科目を同じ会社のもので揃える必要はありません。スー過去が合わなかった科目は、後述する他社のものに切り替えて構いません。ただ、「まずはどれから?」という場合、真っ先におすすめできるのがこの「新スーパー過去問ゼミ5」といえます。

クイマス

LEC東京リーガルマインドから出ている「公務員試験過去問新クイックマスター」も、先ほどの「スー過去」と同じく、要点ポイントと過去問演習が一体となった「過去問集」としておすすめできます。

こちらも東京都1類Bに限らず、市役所や国一など大卒程度の公務員試験に幅広く対応しており、教養・専門の科目ごとに出揃った一体型教材です。必要な知識を身につけながら本格的な過去問演習に取り組むことで、全くの初学者でも合格に必要な実力を1冊でクリアすることができます。

「クイマス」と「新スーパー過去問ゼミ5」を比べると、収録問題のバリエーションや網羅性の高さはスー過去が上だと思います。また、クイマスも主要科目は漏れなくおさえており、東京都1類B専願なら何も問題ありませんが、スー過去からは出ている国際関係、経営学、会計学などが出ていません。

その一方、「クイマス」のほうがポイント整理の部分がよりわかりやすく、イラストや図表を交えて読みやすい工夫がされています。このため、スー過去では挫折した科目があった場合、これに代わるメイン教材として、「公務員試験過去問新クイックマスター」は十分おすすめできる良書だといえます。

カコモン

TACの「だからカコモンで克服」も非常によく整理された一体型教材(過去問集)であり、やはり全く知識の無い方が初歩から本試験に備えることを想定したメイン教材です。

この「カコモン」は、上記「スー過去」「クイマス」よりも更にビジュアル的に見やすく丁寧で、インプット部分はわかりやすさを重視しています。その一方、収録問題は基本~標準問題を重視しており、一般的な公務員試験である地上や国一のメイン教材としては、やや物足りないと思います。

ただし、公務員試験は出題数が1問しか無いようなマイナー科目では、定型的な基本問題ばかり出やすい傾向があります。東京都1類Bの場合、各科目が0~1問であり、多くの受験生が捨て科目にする自然科学を手堅く拾っていくには、本書のレベルが最適かと思います。

自然科学は多くの受験生が苦手にして捨て科目にしやすい一方、出てくるのは典型問題が多いため、「新スーパー過去問ゼミ5」や「公務員試験過去問新クイックマスター」で挫折するような方には、「だからカコモンで克服」に代えることがおすすめできます。

教養試験の参考書

東京都1類Bの教養試験においても、まずは真っ先に過去問集に取り組み、これをメイン教材として各科目こなすだけで、合格に必要な実力は十分身につきます。ただし、過去問集だけではわからない科目が出てきたり、解説を何度読んでも問題が解けない科目が出てきたら、参考書で補充することを検討すべきです。

参考書は必ず必要なものではありません。まずは過去問集(「新スーパー過去問ゼミ5」や「公務員試験過去問新クイックマスター」など)だけ進めることで、公務員試験の合格は十分可能です。しかし、科目によっては参考書を併用し、問題を解くのに必要な知識や解法の補充という選択肢も考慮しましょう。

解法の玉手箱(判断推理/数的処理/空間概念)

先述通り、東京都1類Bの判断推理、数的処理、空間概念は、一般的な公務員試験の数的推理、判断推理に該当し、参考書もこの2科目として扱ったもので対応できます。どちらも真っ先に過去問集から取り組むことで、それだけで出来る方も少なくありません。

その一方、数的推理や判断推理は一定の範囲の解法パターンから出題されるものですが、数字と聞くだけで苦手意識を持つ方や、これらの科目特有の思考プロセスに慣れないという方も少なくありません。

このため、算数や数学の知識を忘れていたり、過去問を何度解いてもできないという方には、入門書として実務教育出版の「玉手箱」シリーズ(数的推理がみるみるわかる! 解法の玉手箱判断推理がみるみるわかる! 解法の玉手箱の2分冊)をおすすめします。

この参考書は、数的推理・判断推理に必要な部分だけを抽出して、小・中の算数・数学の学び直しが無理なく出来る良書です。それと同時に、テーマ別に典型問題の練習を通じて、実際の本試験で要求される解法パターンの習得まで行うことができます。

数的推理がみるみるわかる! 解法の玉手箱」「判断推理がみるみるわかる! 解法の玉手箱」は、非常に定型的な基本問題の練習を通じて、数的推理・判断推理独特の「考え方」を理解できる優れた入門書です。過去問集が進められないという方には、基本的な考え方を固め定番導入本として十分おすすめできます。

もちろん、いつまでも基本問題だけでは、本試験には不足です。この参考書をこなす場合でも、必ず過去問集(「新スーパー過去問ゼミ5」や「公務員試験過去問新クイックマスター」など)に戻って、理解した解法を本試験レベルの問題で使いこなす練習は絶対に必要だといえます。

文章理解の英単語集

東京都1類Bの文章理解の場合も、英文は高校の教科書~センター試験レベルが中心です。高校や大学での受験勉強や、英検・TOEICなどの資格勉強の経験がしっかりある方なら、真っ先に過去問集から進めても、難しいということは無いと思います。

その一方、まずは過去問集を解いてみて、わからない単語が多いとか、読むのが遅いと感じた方は、「速読速聴・英単語 Core 1900」をおすすめします。または、大学受験で使った経験があるなら、「速読英単語(2)上級編」に代えても構いません。

これらはどちらか1冊で構いません。どちらも英単語集でありながら、比較的長めで質の高い長文を数多く掲載しており、単語力に加えて速読力も身につくことができる参考書です。

東京都1類Bの場合も一般的な公務員試験と同じく、英文は長めですが、高度で難解な文法や構文は見当たらず、標準的な語彙と早く正確に読む速読力さえ習得すれば、特に難しいというほどの英文ではありません。

このため、受験勉強や資格試験など英語の学習経験があれば、いきなり過去問集(「新スーパー過去問ゼミ5」や「公務員試験過去問新クイックマスター」など)を始めても、公務員試験に対応できる実力は十分に身につきます。ただし、過去問を見ても意味が取れないとか早く読めないという方は、こうした英単語集を追加して基礎固めを並行することをおすすめします。

時事対策の参考書

東京都1類B(一般方式)の行政区分にける時事対策は、極めて重要です。ここに挙げる時事対策の参考書は、どれも毎年改訂されて最新版が出ており、必ず取り組んでほしい必須教材といえます。

まず、実務教育出版の「公務員試験 速攻の時事 実務教育出版」は東京都に限らず公務員試験の受験生なら非常に多くの方が手にしている定番参考書であり、十分におすすめできる良書といえます。

本書は、政治、経済、財政、国際、厚生、労働、文部科学、環境、司法警察、社会問題を章ごとに幅広くカバーした時事対策参考書です。各章のなかで1テーマ1ページまたは見開き2ページでサッと見やすく、二色刷りのテキストでサクサク読めるテキストといえます。

各テーマにはまとめ部分、各章の終わりには簡易なチェックがついており、何度も繰り返しやすい参考書です。さらに、公務員試験では頻繁に出る経済財政白書、通商白書、図説日本の財政、厚生労働白書からの引用も多く、公務員試験に特化した時事対策ができます。

なお、「公務員試験 速攻の時事 実務教育出版」には「公務員試験 速攻の時事 実戦トレーニング編」という併用教材があります。こちらに収録されたオリジナルの予想問題は難しさにバラツキがあり、問題の出来不出来を気にする必要はありません。

ただし、「公務員試験 速攻の時事 実戦トレーニング編」のほうは、400語の重要時事用語をスマートに解説している部分があります。トレーニング編は絶対に必要な教材ではありませんが、各章の構成も「公務員試験 速攻の時事 実務教育出版」に準拠していて使いやすく、簡潔な時事用語集がほしいという方には、十分おすすめできます。

このほか、「直前対策ブック 実務教育出版」も、公務員試験受験生の直前期の総まとめの定番参考書として知られています。こちらは時事対策としては、見落としがちなデータをサッと見返すのに最適です。

「直前対策ブック」のほうは、白書、法改正&新法、重要判例、各種統計やデータなどをコンパクトにまとめています。公務員試験受験生がなかなかまとめにくい時事データをちょこっと確認する用途におすすめです。

専門試験の参考書

東京都1類B・行政区分(一般方式)の専門試験は、10題から3題選択解答です。憲法、行政法、民法、経済学、財政学、政治学、行政学、社会学、会計学、経営学の10科目が1題づつ出題されます。

東京都1類Bの専門試験は、高度な事例問題が出ることは無く、ほとんどがいわゆる一行問題や説明問題です。入門書でテーマごとに重要事項や専門語句をまとめるだけでも十分に対応できますし、その上で専門記述に特化した参考書を併用すれば、強力な試験対策になります。

入門書は各科目を一通りまとめられるものの、あくまでもテキストです。専門記述対策の参考書は論点整理がしやすいものの、あくまでも頻出項目に絞った論点集です。両者を併用することでそれぞれの長所を活かし、数多くの論点をクリアするべきでしょう。

憲法、行政法、民法の参考書

憲法、行政法、民法の入門書は、TACの「まるごと講義生中継」シリーズをおすすめします。大手予備校TACの授業を再現したような講義調の文体で、非常に分かり易くて読みやすい参考書といえます。

本書は、授業を受けているかのようなライブ感で、知識ゼロの初学者でも初歩から理解できる良書です。イラストや図表も多くて二色刷りで見やすい工夫もされており、真っ先に読み込む導入本として最適です。

その一方、入門書をクリアしたら、憲法は「公務員試験 専門記述式 憲法 答案完成ゼミ 実務教育出版」、行政法は「公務員試験論文答案集 専門記述 行政法」がおすすめです。どちらも東京都1類Bなら、主要な論点は一通り抑えられる良書といえます。

民法は、「公務員試験 専門記述式 民法・行政法 答案完成ゼミ 実務教育出版」をおすすめします。こちらは最低限の論点をカバーできるタイプの参考書ですが、他の科目と同様、入門書(「まるごと講義生中継」)と併用することで主要な項目を整理すると良いでしょう。

経済学の参考書

経済学の入門書としては、以下の3つから1つ選ぶことをおすすめします。

1.「速習!経済学 石川秀樹」(速習!マクロ経済学、速習!ミクロ経済学、基礎力トレーニング(マクロ&ミクロ)の3分冊)は、3つの参考書のなかで取り扱う領域が最も幅広く、経済学をまんべんなくしっかり取り組んでおきたい方に向いています。

2.「らくらく経済学入門 週刊住宅新聞社」(マクロ、ミクロ、計算問題編、記述・論文編の4分冊)は、3つのなかで最もバランスの取れた内容です。東京都や地上、国一、市役所など志望の方が目指すべきひとつの目安といえます。

3.「最初でつまずかない経済学」(マクロ編/ミクロ編の2分冊)は、3つのなかで最も基本的な内容を重視しています。本書でも最低限の論点を抑えるには十分だといえます。

3つの経済学の入門書は、同じ論点でも解説のアプローチが異なっています。奥深い論点だからといって難しいとか、よくある論点だからといって易しいとは限りません。このため、どれか1つの入門書が合わなかったら、他の入門書に替えることも十分おすすめできます。

経済学は入門書をクリアしたら、専門記述対策の参考書として以下の2つをおすすめします。もちろん、どちらか一方で構いませんし、入門書との併用が効果的です。

1.「試験攻略 新・経済学入門塾 論文マスター編」は一定の難問にも対応できる高度な内容を含んでいます。経済学はしっかりやっておきたい方におすすめです。

2.経済学は最低限の論点にとどめるなら「らくらくミクロ・マクロ経済学入門 記述・論文編」をおすすめします。本書でも基本~標準的な論点整理を行うことができます。

財政学の参考書

財政学は「井堀 財政学 新世社」と「新スーパー過去問ゼミ5 財政学」の組み合わせが定番中の定番です。

まず、「井堀 財政学 新世社」は、井堀利宏・東大名誉教授による学部生向けの財政学のテキストです。井堀氏は経済学の第一人者で国家総合職の試験委員経験者でもあり、多くの公務員試験において本書から出題されていることが知られています。

その一方、「新スーパー過去問ゼミ5 財政学」を併用することがおすすめです。「スー過去」は択一式対策に向いた教材ですが、財政学のスー過去はインプット部分が充実しており、それだけで入門書として使えます。ただし、あくまでも要点整理部分であり、井堀氏のテキストと併用がベストな選択だと思います。

井堀 財政学 新世社」は財政学を一通り網羅した初学者向けのテキストですが、学術的な専門書ということもあり、公務員試験には必要ない部分も含まれます。

このため、簡潔な記述ながら公務員試験に特化した「新スーパー過去問ゼミ5 財政学」をペースメーカーとして羅針盤的に用いつつ、スー過去で出てきた項目に沿って「井堀 財政学 新世社」で理解を深め論点整理を進めることが定石といえます。

政治学、行政学、社会学、経営学の参考書

政治学、行政学、経営学、社会学の入門書としては、「公務員Vテキスト TAC」シリーズがおすすめです。大手予備校TACの講義で使われる標準テキストですが市販もされており、独学でも十分に使える良書といえます。

東京都1類Bの専門記述試験では、これら行政系科目や経営学でも、用語説明問題やある一定の事柄を説明させる問題がほとんどです。特に論点整理集のような専門記述に特化した参考書は市販されていませんが、Vテキスト1冊で十分だと思います。

特にVテキストは、他の入門書とは異なり、冗長で無駄な記述が無く、重要項目を簡潔かつストレートに説明しています。東京都の記述式試験は難解な事例問題が出ることは無いため、このようなスマートな入門書1冊で基礎固めから論点整理まで出来ると思います。

行政系科目や経営学は、法律科目や経済系科目と異なり、論理的な思考が要求されることは少ないのですが、暗記すべき量が多い科目といえます。このため参考書は、法律系科目なら「まるごと講義生中継」がおすすめですが、政治学、行政学、経営学、社会学には「公務員Vテキスト TAC」のほうがおすすめだといえます。

会計学の参考書

会計学は「らくらく会計入門 週刊住宅新聞社」と「新スーパー過去問ゼミ5 会計学」との併用が、非常に多くの受験生で使われている定番中の定番です。

らくらく会計入門 週刊住宅新聞社」は長く改訂されておらず、最新の情報ではないのですが、わかりやすい解説で、とても幅広く重要論点を一通り網羅した入門書としておすすめします。

その一方、「新スーパー過去問ゼミ5 会計学」は、東京都/国税/財務の過去問から20問程度の典型問題を掲載し、基本論点の確認に最適な良書です。解答例が冗長で、会計基準そのままの記述があるのが難点ですが、「らくらく」の古い記述を補う用途としてもおすすめします。

このため、内容が古いものの入門書として最適な「らくらく会計入門 週刊住宅新聞社」と、解答例に難があるものの内容が新しく、頻出論点を整理しやすい「新スーパー過去問ゼミ5 会計学」を互いに補完しあって論点整理を行うことで、独学でも十分に会計学の専門記述対策ができると思います。

論文試験の参考書

東京都1類Bの論文試験は全区分(行政区分、技術区分、その他の試験区分)共通問題です(課されない職種もあります)。ここ数年の出題例では、別添の資料が提示された上で、東京に関する2つの設問が出ています。

東京都の論文対策は、まずは東京都が策定する長期都市戦略を読み込むことです。現在では、平成23年(2011年)に策定した「2020年の東京」に代わり、平成27年(2015年)に策定された「東京都長期ビジョン」が公開されています。

東京都の長期都市戦略は相当な内容のある冊子ですが、過去には本書からの出題が想起できる出題例がたくさんあります。図表やイラストを数多く交え、東京都のさまざまな政策課題に対する中長期的な視点と戦略がよくわかる計画だといえます。

「東京都長期ビジョン」は、「本文」「概要版」「PR版」が出ており、効率性と網羅性を考慮すると、概要版とPR版を併用し、PR版で除外された部分を概要版で補充する使い方がおすすめです。

東京都長期ビジョンは、東京都の公式サイトからpdfファイルで公開されており、誰でも閲覧することができます。東京都が問題意識を持っている諸課題とそれに対する長期的な取り組みを一通り知ることができるという点で、最大の論文対策としておすすめできる必須教材といえます。

もちろん、東京都の課題対策と同時に、公務員試験にフィットした論文の書き方を習得する必要があります。その入門書として、「1週間で書ける!! 公務員合格作文」に必ず取り組むことをおすすめします。

本書は、時間配分、ワンセンテンス・ワンテーマの原則、接続詞の使い方といった形式面とともに、全体像を把握して最初に定義を書いた上で自己主張に結びつけるといった内容面における実践的な答案の組み立て方・書き方を説明しています。

1週間で書ける!! 公務員合格作文」は論文試験の必要な最低限のルールや心構えに加え、合格論文の書き方をとてもわかりやすく丁寧に習得できる必須の入門書としておすすめです。

その一方、「1週間」のテーマ別対策(第3編)は、実際の過去問と解答例を集めたものですが、東京都の対策としてはややシンプルすぎるため、実際の課題別対策の参考書として、以下に挙げる2冊からどちらか一方に取り組むことをおすすめします。

1.実務教育出版の「論文試験 頻出テーマのまとめ方」は東京都をはじめ、地上、国一、市役所大卒を想定した参考書です。とにかく多くの受験生が買い求める人気の定番参考書として知られています。

本書は、競合する他の参考書に比べても、非常に精緻な統計データの理解や、難解で高度な論述を要求したハイレベルな参考書でもあります。人気が高いこともあって挫折率も高い教材ですが、良書には違いなく、論文が得意という方におすすめできます。

2.TACの「公務員 論文試験の秘伝」も、東京都をはじめとする地上、国一、市役所大卒に対応した参考書であり、過去問研究やテーマ別対策に使える良書といえます。

本書は公務員試験で出題される論文試験の基本的ルールはもちろん、自分の考えの深め方や解答作成のプロセスなどを無理せず、順序よく理解できる人気参考書です。直近の実際に出題された過去問を自治体別に掲載し、毎年改訂されています。

先述の「まとめ方」に比べると、多くの受験生が直面する解答から、現実的に合格答案に近づくアプローチをわかりやすく解説しています。TACの公務員講座の人気講師・山下純一氏と生徒が対話形式で課題を検討する構成も読みやすく、非常に理解しやすい良書といえます。

公務員 論文試験の秘伝」は東京都はもちろん、地上、国一、市役所大卒なども対象にしており、20以上のテーマを網羅したわかりやすい参考書です。論文に苦手意識の強い方なら、「まとめ方」の代わりに本書がおすすめできます。

面接試験の参考書

東京都1類Bの面接試験は、「東京都が取り組む基本施策を1つ挙げて説明してください」「東京都が推進している~分野についてどう思うか?」といった質問は必ずあります。東京都の公式サイトや刊行物のチェックは基本中の基本です。そのなかでも特に、「東京都長期ビジョン」は必須と言える最上位の行政計画(基本計画)です。

東京都長期ビジョンは「本文」「概要版」「PR版」が出ていて、東京都公式サイトからpdfで閲覧できます。試験対策を考慮すれば、「概要版」を読み込みながら直前チェックに「PR版」を併用するといった使い方で十分ですし、「本文」は余裕のある方だけ取り組めば良いと思います。

もちろん、東京都1類Bの場合も面接試験の参考書を読んでおくことで、公務員試験特有の基本的なルール・心構え、実際のやり取り、実践的な対策を理解すべきでしょう。当サイトでは以下の2冊について、できれば両方取り組むことをおすすめします。

1.「公務員試験 現職人事が書いた面接試験・官庁訪問の本」は、国家総合職や国家一般職の面接試験、官庁訪問、集団討論を想定した面接本ですが、東京都はもちろん、地上・市役所大卒の方にもおすすめできる人気の定番参考書です。

本書は、面接試験の準備・心構え、面接カード・個別面接・集団面接・集団討論・官庁訪問の進め方や極意など、面接試験の基本から実践的な内容まで一通り網羅したテキストです。

特に「公務員試験 現職人事が書いた面接試験・官庁訪問の本」は、採用する側の本音を披露しており、面接官がどこをどうみているかを解説しています。そこから「どんな回答が評価されるか」というアプローチを説明していて、東京都の面接試験にも参考になります。

2.「面接・官庁訪問の秘伝」は、初めから東京都をはじめ、地上、国一、市役所大卒、国税、財務、裁判所一般職など幅広い公務員試験を想定した人気参考書です。

本書はTACの人気講師・山下純一氏が手がけ、毎年改訂されて最新版が出ています。国家総合職を除く大卒程度の公務員試験を対象にしており。個別面接、集団面接、集団討論や官庁訪問にも対応しています。

こちらの参考書も面接試験の基本的なマナーや心構え、面接カード・エントリーシートの書き方や実際の試験の流れ、実際に役立つ面接試験のコツといった基本から実践的な対策を一通り網羅した良書といえます。

さらに本書は、先ほどの「現職人事」とは対照的に、自分自身の自己分析で「自分だけのコアな部分」を作ることで、面接カードに反映させ、あらゆる質問や場面に対応できるだけの、矛盾の無い一貫した対応力を作り上げるアプローチを説明しています。

それに加えて「面接・官庁訪問の秘伝」は、ダメな回答と無難な回答が提示され、著者の指摘もわかりやすい想定問答集が25問掲載されており、面接試験の基本から自己練習まで1冊で出来る優れた参考書として十分おすすめできます。

ここまで、自己分析によるコア作りを解説した「面接・官庁訪問の秘伝」と、採用する側の本音から評価される回答を見出す「公務員試験 現職人事が書いた面接試験・官庁訪問の本」を両方取り組むことで、面接試験を両面から攻略することができます。