政令指定都市の保育士採用試験

今回は、政令指定都市(政令市)の保育士採用試験について取り上げます。政令市の場合、例年6月下旬~7月初めには、新年度の試験案内(募集要項)が告知されます。

政令指定都市の保育士採用試験

政令指定都市の保育士採用試験の1次試験日は例年、都道府県・政令指定都市の短大卒・高卒程度の職員採用試験(それぞれ地方中級・地方初級と呼ばれます)の集中実施日と同じです(平成29年度は9月24日(日))。

その一方、政令指定都市の保育士採用試験の場合、これ以外の日程で1次試験を行ったり、大卒程度の採用試験として行う自治体も一部にあります。

政令指定都市とは、地方自治法に基づく政令で指定された市のことです。政令市は、一般的な市と同じ基礎自治体であるとともに、都道府県と同等の権限が与えられ、広域的な行政や都市政策を手がけることができる市のことです。

※政令市は現在、札幌市、仙台市、さいたま市、千葉市、横浜市、川崎市、相模原市、新潟市、静岡市、浜松市、名古屋市、京都市、大阪市、堺市、神戸市、岡山市、広島市、北九州市、福岡市、熊本市の20市が指定されています。

政令指定都市の保育士採用試験は、教養試験(択一式)、専門試験(択一式)、論文(作文)試験、面接試験、実技試験、適性検査を、1次試験と2次試験に分けて実施することが一般的です。

保育士採用試験の筆記試験

都道府県・政令指定都市の教養試験で最も多く見られる、短大卒程度または高卒程度で50問の出題パターンの場合、科目別出題数は以下の通りです。

  • 一般知識(知識分野)25問:社会科学7(政治3、経済2、社会2)、人文科学11(日本史2、世界史2、地理3、思想/倫理1、国語3)、自然科学7(数学1、物理1、化学2、生物2、地学1)
  • 一般知能(知能分野)25問:文章理解9(現代文5、英文3、古文1)、判断推理9、数的推理5、資料解釈2

なお、大卒程度で教養試験を課す政令市の場合は、国語や数学が課されず、そのぶん社会科学や時事問題が多めとなり、思想/倫理の代わりに文学・芸術を課す場合が多く見られます。

教養試験は50問・120分(または150分など)で、短大卒程度の問題という政令市が最も多い一方、「高卒程度の問題が30問で1時間15分」「教養試験を課さない」「大卒程度の試験を実施する」など、独自に設定する自治体もあります。

政令市の保育士採用試験の教養試験は、全国的に同日実施の地方中級や地方初級と同じ共通問題が幅広く見られます。科目によっては何題かが独自の問題に差し替えられているところもあります。

専門試験は、40問・120分という政令指定都市が一般的です。なかには、試験時間や問題数が異なる自治体もあります。

また、教養試験と専門試験は分けて実施する公務員試験が一般的ですが、政令市の保育士採用試験のなかには、ごくまれに「一般知識を課さず、教養・専門20問づつ合計40問を120分で課す」など、独自の試験形式を行う自治体もあります。

専門試験の出題科目は以下の通りです。各科目がほぼ同じ問題数で出ており、短大卒程度の問題と告知している自治体が多く見られます。専門試験も、同日実施の都道府県・政令市どうしで共通の試験問題が見られます。

  • 社会福祉、児童家庭福祉(社会的養護を含む)、保育の心理学、保育原理、保育内容、子どもの保健(精神保健を含む)

政令指定都市の保育士採用試験の筆記試験対策も、一般的な択一式なら保育士採用試験の参考書1 筆記試験(教養/専門試験)が参考になります。

論文(作文)試験は政令市の場合、自治体によって試験時間や文字数に幅がありますが、多くの場合は50~60分で600~1200字の範囲から指定されています。

保育士採用試験の論文(作文)試験では、与えられた課題に対して記述が要求される課題式論文(作文)が一般的です(保育士採用試験の参考書2 論文(作文)対策)。

面接/実技/適性検査・適性試験

面接試験は政令市の場合、個別面接だけとは限らず、複数回実施して集団面接など他の形式を行う自治体もあります。また、面接試験の際に、実技試験を行う政令市もあります(保育士採用試験の参考書3 面接対策)。

実技試験は、いくつかの課題から選択して良い政令市もあれば、指定された課題をこなす必要がある政令市もあります(保育士採用試験の参考書4 実技試験対策)。

「適性検査」を課すという自治体のなかでも、実質的には「適性試験」を課すところがあります。両者の見分け方は、保育士採用試験の参考書5 適性試験/適性検査でも触れています。

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