産業心理学

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産業心理学と公務員試験

公務員試験において産業心理学は、地方公務員(地方上級、市役所) の心理職(心理系区分)で出題科目として告知されることが多い科目です。一般的に出題数は少ない傾向が見られます。

産業心理学とは、産業活動における人間の心理を研究する学問です。心理学の応用領域(応用心理学)の一分野と位置づけられています。

産業心理学は産業・組織心理学とも呼ばれますし、産業心理学と組織心理学を分けて考える場合もあります。どちらの場合でも、産業心理学は企業をはじめとする組織との関わりが深く、産業活動と組織活動を合わせて学ぶ必要があります。

公務員試験においては、先述の通り心理系の地方公務員では「産業心理学」として出題科目に含まれることが多く見られます。その一方、「組織心理学」「産業・組織心理学」として課されることはほとんど見られない科目です。

産業心理学は、地方上級(都道府県、政令指定都市) の心理職において、専門試験が択一式で40問解答の場合、多くても3問前後という出題数が一般的です。とはいえ、難問が出る割合が少なく、取りこぼすべきでは無い科目でもあります。

産業心理学の参考書

ここで、公務員試験に向いている産業心理学の参考書を取り上げます(以下のリンクは、それぞれの名称によるアマゾン(Amazon.co.jp)の検索結果ページを含みます)。

まず、「産業心理学への招待 有斐閣ブックス」は、長い間産業心理学の入門書として幅広く使われてきた定番の参考書です。

本書は、産業心理学を労働、職業、組織、マーケティング、消費者行動という5テーマに分け、代表的な論点をわかりやすく解説した入門書です。典型的な問題なら本書で十分対応できますが、長期間改訂されていないため、内容が古い点が残念です。

「産業心理学への招待」はとても読みやすい入門書ではあるのですが、最新の動向を踏まえた参考書としてはおすすめしにくく、典型的な論点から少し踏み込んだ内容まで考慮すると、真っ先におすすめとまでは行かない本だと思います。

その一方、「産業・組織心理学エッセンシャルズ ナカニシヤ出版」は今回取り上げる参考書のなかでは最も新しく、改訂版によって消費行動や広告に関する章が設けられています。

こちらは理論的な説明がややくどい点が難点ですが、改訂版によって網羅性が非常に高くなっています。重要な概念をしっかり学習出来る点はもちろんですし、比較的新しい論点など最新動向も盛り込んだ参考書として十分おすすめできます。

「産業・組織心理学エッセンシャルズ」は約330ページというボリュームですが、産業心理学に必要な項目は漏れ無く収録し、図表も詳しく掲載しています。産業心理学をしっかりと固めたい方におすすめの本格的な参考書といえます。

また、適度なボリュームの参考書としては「産業・組織心理学への招待 有斐閣ブックス」がおすすめできます。こちらは約250ページというスマートな参考書で、「産業・組織心理学エッセンシャルズ」が負担に感じた方は、本書に替えても良いと思います。

本書は「産業・組織心理学」となっていますが、全部読むことで、公務員試験に必要な産業心理学を無駄なく習得できます。章別に分担して執筆した各分野の専門家ごとに読みやすさの違いがあるものの、豊富な図表を交えたわかりやすい参考書といえます。

「産業・組織心理学エッセンシャルズ」が合わなかった方や挫折した方なら、「産業・組織心理学への招待」に替えることがおすすめできます。地方公務員の心理職なら、どちらの参考書でも標準的な学習は十分対応できます。

このように、最初に投入した参考書が合わないと思ったら別の参考書に替えても構いません。どの参考書でも構いませんし、最終的には学習の軸となる1冊を固定して繰り返し読み込むことで、産業心理学に必要な知識を習得することができます。

  • →アマゾン(Amazon.co.jp)の「公務員試験」ページに行きます。