横浜市の学習計画(半年~1年/専願・併願とも対応)

ここでは、横浜市を目指す学習計画を取り上げます。横浜市を第一志望と考え、一般的な専門試験の学習を行わないことを前提に、半年~1年程度の学習期間を想定しています。このため、大学3~4年、既卒者、社会人が対象となります。もちろん、全くの初学者が独学で頑張ることを想定しています。

また、横浜市を最優先にした学習計画ですが、択一式試験で専門試験が課されない(教養試験のみの)市役所や国立大学法人とは、併願が可能です。この範囲なら、専願・併願どちらにも対応する学習計画です。

横浜市は一般知能(知能分野)と社会科学・時事問題(社会事情)の出題数が極端に多く、人文科学と自然科学の出題数は非常に少ないという傾向が見られます。

また、社会科学のなかには、一般的な公務員試験の専門試験に相当する問題が10問含まれます。内訳は、憲法・行政法・行政学・国際関係・社会政策で8問、経済学(経済原論、経済理論)1問、経済事情1問です。

このため、まずは数的処理、社会科学、専門科目、時事対策を先行させ、これらをクリアしたら人文科学、自然科学に着手すれば十分です。文章理解や資料解釈も重要ですが、本格的な問題演習は早くなくても構いません。

数的処理(判断推理、数的推理)

数的処理(判断推理、数的推理)は、「新スーパー過去問ゼミ5 判断推理」「新スーパー過去問ゼミ5 数的推理」をおすすめします。要点整理と過去問演習が一体となった過去問集であり、これ1冊で基本から本試験レベルまで習得することができます。

初学者の方は、1回目は要点整理を読み込み、必修問題だけに取り組んで、先に定型的な解き方を一通り理解しておくのも良いでしょう。2回目以降は必修問題と過去問演習に取り組み、本試験に備えた問題演習を繰り返します。

社会科学

社会科学は「公務員試験過去問新クイックマスター 社会科学」をおすすめします。過去問集としては要点整理の説明が詳しめで、より標準的な問題を重視しています。

一般知識(知識分野)は高校の教科書~センター試験レベルが中心です。基本を重視しつつ、標準的な問題演習ができるクイマスがメイン教材として最適です。

なお、横浜市の社会科学では、法律・政治4問、憲法・行政法・行政学・国際関係・社会政策8問、経済7問(うち1問は経済学)、時事(社会事情)8問(うち1問は経済事情)と、合計27問も出ています。

特に、横浜市の教養試験では、一般的な公務員試験では専門試験として出る科目が出ており、時事問題も非常に多く出ています。下記の通り、専門科目と時事対策も早期から着手することをおすすめします。

専門科目(横浜市独自)

横浜市の教養試験のうち、専門科目対策が必要なのは、憲法・行政法・行政学・国際関係・社会政策(合わせて8問)、経済学1問、経済事情1問です。とはいえ、どの科目も1~2問であり、一般的な公務員試験ほど学習量をかけることは非効率といえます。

憲法、行政法は「公務員試験 法律5科目 まるごとエッセンス」、行政学、国際関係、社会政策は「行政5科目まるごとパスワード neo」をおすすめします。

「まるごとエッセンス」は、おおよそ評判の良い参考書とは言えません。確かに、憲法や行政法が暗記だけでは通用せず、1科目当たり3~5問出る一般的な公務員試験には向かないと思います。

ただし、横浜市では、憲法・行政法は2科目合わせても5問以下です。教養試験として出題されることもあり、単純な暗記だけで通用する基本問題も多く見られます。このため、要点整理型参考書である「まるごとエッセンス」を、何度も熟読することが最適だといえます。

その一方、「まるごとパスワード」は、受験生に幅広く使われており、定評のある人気参考書です。コンパクトな参考書であり、暗記科目ばかりの行政科目に適した良書です。こちらも学習期間を通じて、繰り返し読み込む使い方が良いでしょう。

経済学に関しては、ある程度体系的な理解が必要な科目ですし、1問しか出ない科目にそこまで労力をかける必要があるかとも思います。学習時間に余裕があれば、標準テキストの「公務員試験 速攻!まるごと経済学 実務教育出版」をこなすのも良いでしょう。

経済事情は、経済学の知識や、教養の経済、時事対策で解ける問題もあります。1問しか出ない科目ですし、特段の対策は不要だといえます。

これら専門科目の参考書をこなしたら、問題演習は「地方上級 専門試験 過去問500」に取り組みましょう。解説が詳しい科目別総合演習書の定番です。

このほか、科目別問題集に取り組むのはオーバーワークですが、これだけでは不足ですので、「受験ジャーナル 実務教育出版」の地方上級復元問題や「地方公務員試験[都道府県・政令指定都市・東京23区] 早わかりブック」の過去問模試、大手予備校の公開模試を積極的に受験することをおすすめします。

時事対策

横浜市は時事問題が非常に幅広い分野から、数多く出題されています。また、社会事情は、専門科目の社会政策の範囲も含んだ時事問題の科目です。

また、公務員試験の時事問題でよく出やすい分野を網羅した参考書としては、「公務員試験 速攻の時事 実務教育出版」をおすすめします。政治、経済、財政、国際、厚生、労働、文部科学、環境、司法警察、社会問題とカバーしており、時事対策の定番参考書として、とても多くの受験生に使われている良書です。

本書の併用教材「公務員試験 速攻の時事 実戦トレーニング編」もおすすめです。収録問題の難易度にブレがあるのが難点ですが、出題傾向の参考資料程度と割り切れば十分です。

トレーニング編には、「暗記お助け」といって、テーマごとの重要用語を用語集のようにスマートで分かりやすく説明しているコーナーがあります。全部で約400語解説しており、こちらは時事用語のインプットを行う参考書としておすすめです。

また、「直前対策ブック 実務教育出版」は、公務員試験ではよく出ているのに見落としがちな白書、法改正&新法、重要判例、各種統計やデータに強く、直前期の時事対策の補強に役立ちます。本書は、他の参考書では得られない時事対策を行う貴重な教材としておすすめです。

文章理解

横浜市では英文、現代文が5問づつ出ており、とても重要な科目です。古文は公務員試験では0~1問が一般的で、横浜市でも出ていません。古文は学習する必要が無い分野です。

まずは「新スーパー過去問ゼミ5 文章理解・資料解釈」で現代文と英文の必修問題をいくつか解いてみましょう。ここで英文を読むのが遅いとか、分からない英単語が多いと感じた場合は、参考書を投入します。

速読速聴・英単語 Core 1900」は比較的長い英文を掲載した単語集であり、英文の速読と語彙力の強化が両立できる良書です。また、大学受験で使用経験があるなら、「速読英単語(2)上級編」に替えても構いません。

どちらかの参考書を使って、英語を早く読む練習と英単語のインプットを行うことで、英文の基礎固めを行います。文章理解自体は、暗記的な要素が少なく、習うより慣れろの感覚で点が取れる科目です。

文章理解は出題数が多い重要科目ですが、早期から取り組む必要はありません。数的処理、社会科学、専門科目の理解のめどがついた時点から始めれば良い科目です。

新スーパー過去問ゼミ5 文章理解・資料解釈」を使って現代文と英文を毎日1~2問づつ、コツコツと解き続けます。本試験まで勉強しない日を作らず、問題を解く勘を鈍らせないようにすべき科目です。

スー過去を解き切ったら、「公務員試験過去問新クイックマスター 文章理解」または「過去問500」に入っても構いません。

人文科学、自然科学

横浜市では、人文科学は日本史、世界史、地理で合わせて4問、自然科学は生物、化学、地学、物理が1問づつ合計4問です。出題比率がとても低い分野といえます。

人文科学、自然科学は「上・中級公務員試験 20日間で学ぶ 日本史・世界史(文学・芸術)の基礎」「上・中級公務員試験 20日間で学ぶ 社会・地理(思想)の基礎」「上・中級公務員試験 20日間で学ぶ 生物・地学の基礎」「上・中級公務員試験 20日間で学ぶ 物理・化学(数学)の基礎」をおすすめします。要点整理と問題演習が一体となった速習型の教材で、出題数の低い科目を典型的な基本問題に絞った攻略を行うのに最適です。

20日間で学ぶを使う場合、要点整理を熟読して問題演習に臨みます。横浜市が専願または第一志望なら、重要度が低く難易度が低いテーマや、難易度が高い問題は、どんどん飛ばしても構いません。

さらに、横浜市が専願なら、横浜市で課されない科目を学習する必要はありません。また、学習時間に制約のある方は、学習する科目を絞り込む、あるいは、人文科学・自然科学は学習しないことを考慮しても良いでしょう。

資料解釈

横浜市は資料解釈は2問です。出題数が少ない科目ですが、学習効果は高く、点数が取りやすい科目でもあります。重要な数的処理、社会科学、専門科目、時事対策が一段落した時点で、文章理解と同じように取り組むと良いでしょう。

資料解釈も「新スーパー過去問ゼミ5 文章理解・資料解釈」がおすすめです。これをこなしきったら、「公務員試験過去問新クイックマスター 数的推理・資料解釈」または「過去問500」に入っても構いません。

資料解釈もやはり毎日1~2問づつ、問題を解く勘を忘れないようにコツコツ本試験まで解けば良い科目です。

資料解釈は出題数を考慮すると、他の分野の学習時間を削ってまで着手すべき科目ではありません。とはいえ、暗記的な要素が無く、問題に慣れておけば比較的容易に点数に結びつく科目です。出来れば、取り組んでおいて損はない科目といえます。

論文対策

論文対策は、早期に「論文試験 頻出テーマのまとめ方」の着手をおすすめします。受験生に幅広く使われるものの、挫折率が高い参考書でもあるため、早いうちから読んでおくと、あとになって出遅れたことを後悔せずに済みます。

この参考書は、直近の過去問と頻出テーマを解説した情報量の膨大さと、要求される解答例や記述のレベルの高度さのため、挫折する受験生も多い参考書です。

とはいえ、これだけ詳細に国家・地方公務員とも豊富な過去問を掲載し、公務員試験で考えられるだけの重要テーマや全国自治体の直近の出題例を取り上げた参考書は他にありません。解答例などは参考程度にとどめ、論点集と割り切って早期から進めれば十分におすすめできる良書といえます。

ただし、この参考書は、基本的な論文試験のルールや、合格に結びつく答案の書き方といった説明がありません。そこで、「1週間で書ける!! 公務員合格作文」をおすすめします。

こちらの参考書は、第1編で形式面から基本的なルールを個別に取り上げており、減点されない答案づくりに役立ちます。第2編では、出題者の意図を掴む方法、内容的に間違えない答案の作り方、全く知らないテーマが出たときの対処法を具体的に取り上げ、合格に結びつく論文の書き方を内容面から習得できます。

なお、第3編は実践的な論点集ですが、横浜市には内容不足だと思います。論点集に「頻出テーマのまとめ方」を使うなら、「1週間」の第3編は飛ばしても構いません。

このように、論文対策は、早期から参考書を読み込んで、頻出テーマと背景知識を知り、他の受験生と差がつく論文の書き方を習得しておきます。これをやっておけば、その後の答案練習や添削指導を余裕を持って取り組むことが出来ます。

答案練習は、大手予備校、大学の学内講座・キャリアセンターなど、知り合いの方に頼むなど、必ず添削指導を受ける機会を確保することをおすすめします。

面接対策

面接・官庁訪問の秘伝」は、自己分析によって自分のコアな部分を作ることで、あらゆる質問に対応できる手法を詳しく説明しています。「公務員試験 現職人事が書いた面接試験・官庁訪問の本」は、面接官つまり採用する側の事情を明らかにし、採用側の意図を読み取って面接対策に活かすアプローチを取り上げています。

2冊の参考書は非常に好対照です。両方ともしっかり熟読することで、受験者である自分自身の分析を行うとともに、採用側が要求する中身をしっかり理解して、面接試験に十分備えることができます。

横浜市が第一志望で2冊読む場合、「秘伝」は第2章を飛ばして残りは全部読み、「現職人事」は第1、3~5章を読めば万全な面接対策になると思います。早いうちから読み込んでおくことで、模擬面接も安心して受けることができます。

模擬面接は、大手予備校を利用する以外にも、就活生向けに大学のキャリアセンターやハローワークが実施しているものでも構いません。必ず実際の練習を行うようにしましょう。

模試

横浜市が第一志望の方には、LECの「地上・国家一般職<行政系>スペシャル模試パック」やTACの「公務員 公開模試」がおすすめです。

もちろん、各回ごとに受験することもできます。模試は受験前年の年末(在学生は大学3年の年末)~本試験の直前まで受験機会があります。なるべく多く受験して、弱点部分の発見と補強に活用しましょう。

過去問演習書/本試験問題集

横浜市の教養試験対策が一通りクリアできたら、直前期は総合的な過去問演習書に取り組み、毎日なるべく多くの科目の問題にあたることで、総合的な実力アップをはかって本試験に備えます。

こうした総合的な過去問演習書には、「地方上級 教養試験 過去問500」をおすすめします。分厚い本ですが、解説が詳しく、どの科目もまんべんなく攻略できます。

横浜市では、専門科目で触れたとおり、憲法・行政法・行政学・国際関係・社会政策、経済学、経済事情も出ています。これらの科目は、専門科目のところで触れたとおり、「地方上級 専門試験 過去問500」、「受験ジャーナル 実務教育出版」の地方上級復元問題、「地方公務員試験[都道府県・政令指定都市・東京23区] 早わかりブック」の過去問模試に取り組みましょう。

横浜市の学習計画(半年~1年/専願・併願とも対応):まとめ

横浜市は教養試験のみが課され、専門試験がありません。まずは出題ウェイトが非常に高い数的処理、社会科学、時事対策に着手しつつ、憲法・行政法・行政学・国際関係・社会政策、経済学、経済事情も一定程度出ているため、これら専門科目も参考書を読み込みます。

これらの最重要科目に取り組む一方、文章理解は必修問題を解いてみて、必要なら速読と英単語の強化を参考書で行います。文章理解も出題数が多いのですが、本格的な演習は最重要科目のクリアの後でも構いません。

資料解釈は出題数が少ないのですが、学習効果が高いこともあり、文章理解と同じ時期に同じように演習を行います。人文科学や自然科学は、後回しで最低限の学習でも構いませんし、余裕の無い方は学習しないことを検討しても良いでしょう。

論文や面接の参考書も早期から読み込んでおくと、その後の添削指導や模擬面接が自信を持って取り組めます。直前期は、過去問演習書で総合的な実力アップを目指して本試験に備えます。

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