公務員試験の財政学の勉強法

今回は、公務員試験の財政学の勉強法を取り上げます。財政学はテキストが不要な科目ですし、まるまる捨てるのはもったいない科目です。学習効果が高い科目ですし、苦手な方は暗記部分に取り組むだけでも点が取りやすい科目です。

財政学は、「財政理論」、「財政制度」に加え、時事問題である経済事情から財政に関する分野が「財政事情」として課される科目です。財政理論は大部分が経済学と重複しており、財政制度・財政事情は大部分が暗記だけで通用する分野と言えます。

財政学は、経済学をクリアしていれば特にテキストは不要ですし、実践的な教材から取り掛かって構わない科目です。また、経済系科目が苦手な方でも、暗記分野と時事対策を中心に行っておくだけで、比較的容易に点が取れる科目といえます。

財政学は専門試験のうち、地方上級で40~50問中3~4問、市役所で40問中3問出ることが一般的です。地方公務員では、最重要科目(数的処理、経済学、憲法、行政法、民法)の次に取り組むべき重要科目と言えます。

国家公務員試験でも、財政学は出題数が多めの科目といえます。国総の法律/政治・国際区分、国一、国税では選択問題です。財政学を必須問題にしている試験は、国総の経済区分と財務専門官です。なお、裁事は経済原論10問(選択)のなかで財政学からの出題があります。

財政学はほとんどの公務員試験で出ている科目であり、経済原論や経済事情など他の経済系科目とともに出題されることも多い科目です。一般的には、それぞれの試験における最も出題数が多い最重要科目の次に学習すべき重要科目といえます。

財政学の勉強法

財政学の勉強法は、「テキストは不要」「捨てること無く暗記分野だけでも勉強する」「勉強は年明け以降で十分」「先に経済学を済ませておく」というポイントが挙げられます。

財政学はテキスト不要。経済学を先行させる

まず、財政学はテキスト不要というのは、先に経済学を済ませておくという点と関連しています。財政学のなかで、単純な暗記だけでは通用しないのは財政理論だけです。ここは、財政論と財政の機能、乗数理論、公共財など、大部分が経済学と重複しています。

一般的な公務員試験では、出題数がとても多い最重要科目の経済学を捨てるという方はほとんどいないと思います。財政学のベースは経済学であり、経済学をクリアしていれば、財政理論で勉強すべきことはとても少なく済みますし、財政学と経済学の相乗効果で非常に分かりやすく理解が進み、点が取りやすくなります。

このため、財政学は経済学を勉強したあとに取り組むことが望ましく、テキストは使わず、いきなり過去問ベースの実践的な教材から勉強しても全く問題なく習得が進むといえます。

財政学を捨てる=NG。苦手な方は暗記から

その一方、財政学を捨てるという方も多く、経済系科目への苦手意識も根強いと思います。しかし、財政制度や財政事情は、予算制度、財政投融資、地方財政計画、国債制度、税制など、暗記するだけで点が取れる分野ばかりです。

財政学は、財政理論は経済学との相乗効果が期待できる分野ですし、財政制度や財政事情は時事問題や論文試験の対策にもつながる時事的要素が強い分野です。学習量に対する効果が非常に高く、いわゆる「割に合う」科目といえますし、これを捨てるのは非常にもったいない科目だといえます。

どうしても財政学が苦手だという方は、財政理論は基本問題にとどめ、暗記分野を中心におさえるだけでも得点が期待できます。他の科目への波及効果を考えれば、財政学を捨てるという選択肢はありえないのでは無いかと思います。

財政学は年明け以降で十分

財政学の勉強法で忘れてはならないのは、財政学で頻出の統計データは年末~年明けにならないと出揃ってくれないということです。後述する教材や刊行物も、ほとんどは年末以降に最新年度版を出版しています。

一般に公務員試験のテキストなどを中古で買い揃える方も多いと思います。しかし、少なくとも財政学など時事的出題が多い科目では、最新版を取り揃えて取り組むことをおすすめします。

年明け以降の勉強で大丈夫かと思う方も多いと思いますが、それまでに経済学をクリアしていれば、財政学で学習すべき量はさほど大きな負担にはなりません。財政学は頻出項目を中心に短期集中的に勉強するだけでも、大きな学習効果が期待できる科目です。

財政学は、最新のデータが必須です。そのデータが1年前だろうが10年前だろうが、古い統計に基づく勉強を行っても意味がありません。学習時期自体は年明けでも十分構わないため、最新版の教材を揃えることをおすすめします。

財政学のおすすめ教材

ここまで、財政学の勉強法を見てきました。これを踏まえ、メインとなる実践的な教材としては、「新スーパー過去問ゼミ5 財政学」をおすすめします。

スー過去は、要点整理と過去問演習が一体となった過去問集と呼ばれるメイン教材の定番です。財政学については、冒頭の「学習方法」で、財政制度・財政事情、財政理論のそれぞれについて、しっかり学習したい方から最小限の学習で済ませたい方まで対応した、本書の進め方や取捨選択のコツを説明しています。

財政学のスー過去は要点整理部分の解説が詳しめで、経済学が苦手な方でも基礎部分をスマートに学び直せる配慮がされています。財政学はテキスト不要でいきなりスー過去から始めても十分です。一般的な目安として本試験までに3~4回繰り返しておくと良いでしょう。

その一方、スー過去と並行して、財政制度や財政事情の対策として、時事対策の参考書にも取り組みましょう。

公務員試験の時事対策の参考書といえば、なんといっても「公務員試験 速攻の時事 実務教育出版」がおすすめです。本書は、政治、経済、財政、国際、厚生、労働、文部科学、環境、司法警察、社会問題を幅広くカバーした良書です。

また、「直前対策ブック 実務教育出版」は、法改正・新法、白書・審議会の答申など、公務員試験に特化して出題可能性が高い項目をサッとチェックするのに最適な総合対策本としておすすめです。

財政学においても、スー過去と併用してこれら2冊の参考書を読み込んでおけば、財政制度や財政事情の時事的な出題に対応できる知識を補充することができます。

ここまで、財政学のおすすめ教材を見てきましたが、やはり先述通り、購入するなら最新版の購入をおすすめします。また、スー過去で過去問の解説を読んだ場合も、その統計・データが最新のものかどうか、他の参考書で確認する習慣をつけておきましょう。